2006年05月17日(水) |
罪にすることができる |
鴻上尚史氏の「ドン・キホーテのピアス」。
今まさに成立しようとしているトンデモナイ法律、というタイトルで、 共謀罪と改正道交法のことをとりあげている。
演出家という職業は、人間と人間の関係がつくりだす空気を 重くしたり軽くしたり、自在につくりあげるプロなんである。 だから、社会という舞台に漂う空気に対してもカナリアのように敏感なのだ、 と思いながら読む。
「…問題は、『警察は、それを罪にすることができる』ということです。…この法律で、この国はますます息苦しくなるでしょう。」 その通りだと思う。
「あなたが、もし小泉自民党政権に、前回の選挙で投票したのなら、 この法律を作った一人は、あなたです」 これも、その通りだと思う。
鴻上さんは、小泉自民党政権を批判するのと同じぐらいの気持ちで、 前回の選挙で自民党に投票した人への批判的な気持ちを、文章に込めている。 そして同じような思いを発言する人は、沢山存在する。
これは悪い方向ではなくむしろ良い方向を向いていることだと思うけれど、 国民一人一人の投票結果が、民意のベンチマークとしてこんなに取りざたされる選挙も、珍しい。
2005年05月17日(火) 芯折れ鉛筆 2004年05月17日(月) サマワに降る雨
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