にゃんことごはん
ごはん



 初夏の風 ダシの季節が始まるよ ワクワクと胸躍らせる朝

朝起きて窓を開けるのが気持ちいい季節になりました。
新緑だった樹々が少しずつ緑を濃くしていきます。
公園の紫陽花も緑の蕾をつけ始めました。

寒かったり暑かったり急に気温が上下した3月4月、冬物を洗濯したものの仕舞っていいものどうか迷う一方で、あわあわと春物を引っ張り出していたせいで、せっかく片付けた衣類が、また氾濫しています。気温の変化についていけなくて、よれよれしているのも含めて、毎年のことではありますが。

昼間の気温は汗ばむほどで、我が家ではダシ(山形の強度料理)の季節となりました。ちょっと早いけれど、夏のお供、リモンチェッロとカシャーサも準備万端。
始まったばかりのゴールデンウィーク、ここ10数年、祝日も仕事だったため堪能できなかった連休を、今年は楽しもうと思っています。



2018年04月29日(日)



 桜散り 小さき命天に消え 春の嵐は吹きすぎてゆく

チャチャコ、永眠
4月9日 午前8時過ぎ

今日、火葬しました

もういないはずの茶々の姿を、ふと猫こたつの掛け布団に幻視したりしています。

我が家の歴代の女の仔は、すばしこくスラリと美しいハチワレのあみっち、尊大でゴージャスなサビ柄のジュリナ、山猫のような風貌なのに愛嬌のあるキジのきららと個性豊かでしたが、例に漏れず、チャチャコも自己主張がはっきりした気性なのに甘えた、というなかなか個性的なチャトラ猫でした。

チャチャコの保護主で、自身の闘病故に私にチャチャコを託した友人曰く「最初の発情期で妊娠したヤンママ」

野良時代に友人を選んで擦り寄っていき、ちゃっかり安全な出産場所を確保した逞しさは、最後まで残っていたのかもしれません。
家で皮下点滴ができたのも茶々の胆力ゆえですし、最後の数日、発作を起こして意識朦朧としているのに、口元にフードの入ったシリンジを近づけると食いついたのも、茶々の生きようとする力の強さゆえでしょう。獣医さんも感嘆したほどです。

だから、もっとずっと生きていてほしかった、寝たきりでもなんでも、ご飯も下の世話も全部するから、もっと生きてほしかった……。

でも、茶々は逝ってしまいました。

ここまでもったのが奇跡のようでしたから、これ以上の贅沢は望むまい、と思っています。

2018年04月10日(火)



 花吹雪 紅残し桜花 芽吹く緑と入れ替えに

眠る茶々の姿を日長一日眺める春です。
先の週末、リュウが帰省して茶々も少し元気になっていたのですが、反動なのか、食も細くなっていきつつあります。

抗がん剤、2回目はあまり効果なく、レントゲンの状態では、ほんとうに食べて排泄できているのが信じられない病状なのだそうですが、とりあえず、食べて出して寝て、という生きる基本を日々なんとか繰り返しています。

余り時間はないのでしょう。
ここまでもってくれたのが、むしろ奇跡なのかもしれません。
むしろ、決然と生きるという茶々の意思に、私は従っていただけのような気もします。

少しずつ、時が近づいているように思えます。
咲き始めのソメイヨシノは、芯も白っぽいピンクなのですが、散り際には芯が濃いピンクになるそうです。
だから、散り初めの枝には、紅の芯だけが花のように残っていたりします。
桜も終わるなぁと思いながら、隣で眠る茶々を撫でているときが至福。

託してくれた友人も、満足してくれるでしょうか。

吹雪でも、雪ではなく桜であることが、ほんの少し救いになっています。

2018年04月04日(水)
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