にゃんことごはん
ごはん



 涼風にほっと一息 夏の後、冬来る前の穏やかな日々

寒さ暑さも彼岸までの言葉どおり、というのも、昨今の厳しい残暑のなかでは珍しいような気もするのですが、今年はお彼岸からぐっと過ごしやすい毎日です。このまま残暑のぶり返しもなく、秋本番になって欲しいです。
年年歳歳、夏の暑さが堪える悲しさよ。

この夏は暑い時期が長かった割りに。夏恒例のニャンちゃんおしっこ出ない事件もなく、平和でした。やっぱり超のつく軟水がよかったんだ、うん、と自己満足。ほんとのところはわかりません。元気で食欲があってくれれば、言うことなしです。
痩せたショーちゃんも、少し体重を戻してくれました。やっぱり高カロリーフードが効いたんだ、と喜びたいところなんですが、ニャンと練がそれを気に入って狙う狙う……実はこの夏、練は少し痩せたので大目に見ていたら、なんでボクだけダメなの?的にニャンちゃん拗ねる拗ねる……気をそらすのに四苦八苦です。
そういった諸々を踏まえると、各部屋の扉を閉めて、それぞれの体調に合わせて管理できるようにしたほうがいいんだろうなとは思うのですが、既に我が家は猫さまがいつでも好きなときにどの部屋にもいけるように、トイレ以外のどの扉もオープン、という仕様になっているので、これを変えるのはけっこう大変かもしれません。

思えばリュウの部屋もcloseしたのは、雅(当時はフィズ)さんと公太郎(当時はザビエル)さんをお預かりしたときだけです(お預かり期間中、リュウは居間で寝起きしていたのでした)。
それ以外は常にopen。暖簾で目隠しはしてましたけど。小学生のころはともかく中学高校の思春期のころも、特になんの苦情も言われなかったのでそのままだったのですが、考えてみればけっこう珍しいかもしれません。
と言って、私が日々、遠慮なく出入りしていたかというと、そんなこともなく、一応、年頃の息子に多少は気を使ってはいました(というか、今も気を使ってはいます。もう二十歳過ぎの大人ですから。でもドアはopen、暖簾で目隠し。猫さまのためw)。
昔も今も、自由に出入りしているのは猫だけ。人間同士の兄弟も、大人になれば部屋を分けたりするのでしょうから(うちは一人っ子なので、よくわかりませんが)、猫というのは我が家では治外法権的な立ち位置にいるんだなと改めて思います。

そうそう、先日のスジ肉は、1/3をジャガイモと玉ねぎと水煮のトマト他、香辛料で仕上げにトロ〜リチーズで洋風、1/3をコンニャク、豆腐、長ネギ他に七味を効かせてで土手煮、1/3を竹の子、油揚げ、にんじん、だいこん、じゃがいもで甘辛煮にして、それぞれ平らげました。
涼しくなったので煮込み料理が恋しいです。そろそろハチノスでトリッパを作りたい、コーンビーフもなくなるのでまた仕込みたい、鍋やクリームシチューにはちょっと早いけど、あっさりポトフだったら、そろそろいけるかな、とか。食いもののことばかり考える、秋の日々です。

2012年09月29日(土)



 雨ふりの休日はひとも眠たく 夏の疲れが身にしみてあり

朝晩の気温が下がり、ちょっと楽になったかと思った途端、今日はいきなり最高気温が21度とか、勘弁してよ〜この寒暖の差。
暑さに慣れきれず疲れ果てていた体が、一気に疲労物質を放出したみたいで、今日は昼過ぎまで寝ていました(疲労物質云々は、単なる言い訳w)

雨も降っているし、猫たちもぐだぐだしてるし。私もぐだぐだです。
でも自家製コーンビーフは作ったよ(この前作って、けっこう気に入ったらしい。気に入ると、何度も何度も何度も、しつこく作る私)
コーンビーフは最後蒸し挙げるので(調べたらいろいろな作り方があり、ゆでるのもあったと思うけど)、ただ蒸すだけじゃもったいないと、蒸すための湯でスジ肉を茹でました。これ、どうしよう。カレーにしてもおいしいし、しっかり柔らかくなるまでゆでたら、案外、焼いてもおいしいし。

私は好き嫌いなく、けっこうなゲテモノでも、どうぞ、と差し出されれば、とりあえず食べます。だからイナゴも食べたことがあるし(佃煮。おいしかった。昔は虫って貴重な蛋白源だったんですよね)、フィリピンに行ったときはヤギ肉も食べたし(ちょっと獣くさかったけれど、おいしかった)、野菜は毎食食べますし。
でも、基本は肉好きです、肉食民族か、というぐらい、実は肉が好きなんです。それも、内臓系。焼肉屋さんに行くと、ホルモン系を嬉々として頼む子どもでした。だって、普通の肉は家で食べられるんだから……と思ってました。
肉も上品にスライスされた高級肉よりも、安い塊肉を調理したもののほうが好きで、我が家の肉料理は、わりとガッツリ系です。
ちなみに、内臓好きな私に育てられたリュウは内臓オールオッケーな肉食民族です。繊細さとは、対極w

今日リュウは部活からの学祭委員会を経てバイトなので、お弁当持ちです。
朝はチャーシュービーフンとキノコとオクラの冷製スープ。お弁当は定番のライスバーガー(豚ばら肉とたまねぎ炒め)、焼きお握りに、鶏から揚げとフライドボテト、そしてオヤツに鶏カツサンド(焼きお握りとライスバーガーのパテと、鶏カツをオーブンで調理するので楽ちん)。

夜はどうするかなぁ。一眠りしてから、考えますか。
ニャンちゃん、一緒に寝ようね。

2012年09月23日(日)



 彼岸入り 常世のこちら変わりなく 逝った仔たちの面影しのぶ

ジュリナ、ポッポ太郎、あみちゃん、あの日からずいぶん過ぎて、ママはすっかり婆さんになりましたよ。腰も痛いし、膝も時々痛いし、目も悪くなったし、前ほどテキパキとは出来なくなったし、物忘れはひどくなるし。
右足の甲にはガングリオンなんておできのお化けみたいなのができてるし、歯も抜けちゃって差し歯になったし……。


大猫リュウは、大学2年生になりましたよ。
一番、ポッポと遊んでくれたよね。ジュリちゃんのことも一杯ポンポンしてくれたよね。風邪ひきあみっちを連れて帰ろうと言ったのはリュウなのに、あみっちたら、リュウには懐かなくて。でも、リュウはいっつも、あみっちのことが好きだったよ。亡くなる間際、膝に乗ってくれたって、喜んでくれたよね。

もっともっと長生きができたかもしれなかったのに、と時々思い出します。
私がもう少し……なんて、今さら言っても詮無い繰言。
熊の仔みたいに大きい赤ちゃんポッポや、ルノアールのような色合いの優雅なジュリナや、はしこくて小さくて美人のあみちゃんが、今もニャンちゃんと一緒に寝ていたり、ショーちゃんと追いかけっこしたり、練ちゃんやきらちゃんと団子になっていたり、そんな姿を見ることができたかもしれないのに……なんて、ないものねだりですね。

寒い晩秋、風邪ひきなのを拉致って(w)きたあみ、やっぱり寒い寒い日に兄妹(姉弟?)でやってきたポッポとジュリナ、君たちが来た日のことは、今も鮮やかに思い浮かべることができるよ。そして、君たちがいた日々のことも。
家庭内野良でなかなか甘えてくれないのにパソデスクの前の私の膝には乗ってくれたあみちゃん、いつだってどんなときだってポンポンが好きだったポッポ、そして目が覚めると必ず甘え倒さないと気のすまない(そして甘え倒した後は、素っ気無い)ジュリちゃん……至らないところばかりで、今よりももっと未熟だった私を、許してくれていた君たち。
もっともっと一緒にいたかったよ。
でも、今は痛いことも辛いことも怖いこともないんだよね。だから、いま君たちがいない寂しさは、どうってことないよね、と思います。
いつか、そちらに行く日まで、のんびりと日向ぼっこしていてくださいね。
え? ママよりいいひとがいたら、そっち行っちゃうって?
う〜ん。ママよりいいひとは、いっぱいいるからね。それで君たちが幸せだったら、それでもいいよ。ちょっと寂しいけど、まあ、仕方ないよね。

ママはまだ、そっちに行くわけには行かないんだ。ごめんね。そして、ありがとう。

2012年09月19日(水)



 夢の中 泣き叫び怒鳴っていたよ ショーちゃんはどこ、ショーちゃん返せと

怖い夢を見ました。

リュウと二人、ショーにワクチンを打ってもらうために外出しています。なぜか元町商店街を歩いて(ウチの仔たちを連れて行く獣医さんは、元町とは反対方向にあるので、これは実際にはありえないことなのですが)、信号を渡って石川町の駅に向かいます。

途中で、ボロボロの猫を見かけ「あ、あの仔をなんとかしなくちゃ」と言い合う私たちの目の前で、見知らぬ男性がその仔を抱き上げたので、「大丈夫ですか」と声をかけると、「近くにいい獣医がいるから」と言うので、私たちも付いていきます。

行くと、ワクチン待ちの猫さんたちがたくさんいて(ちょうど、縁日のひよこのような感じで、平たい箱に入っています)、「ワクチンの方は、こちらにお願いします」と言われ、私はショーをその箱に入れます。この時点でリュウはいなくて、なぜか、母がいます。で、夢なのでリュウがいないことにも、15年ほど前に他界した母がいることにも、疑問を抱いていない私。

やがてその箱は、箱を載せているカートごとゴロゴロと病院の奥に消えていきます。「ワクチンの方は明日迎えに来てくださいね」と言われ、私や他の人たちも病院を出ます。しかし母が「あれは、おかしいよ」と私に言います。母は猫嫌い(嫌いと言うより、怖い、と言ったほうがいいような感じ)の人だけに、その母の言うことが私は気になってひとりで病院に戻り、出てきた看護士の方に「やっぱり、今日連れて帰ります」と告げると、さっきの平たい箱が、またガラガラと引き出されてきました。

でも、どこを探してもショーがいません。「いないんです」「おかしいですね、どんな猫ですか?」「シルバータビーの」「アメリカンショートヘアは、この仔とこの仔と」と示された先を見ても、ショーではありません。「いません」「でも、先ほど連れて来られた猫は、これで全部です」そう言って看護士の方は、ガラガラと箱を引いて行こうとします。待ってください、と言って、再度、全部の猫を確認する私。「もういいいですか?」「でも、さっき連れてきたんですよ」と、この辺になると、もう喧嘩腰です。「じゃあ、どうぞ、気の済むまで病院内を探してください」と言われ、私はショーの名前を呼びながら、その建物内を走り回る……。

なんで、こんなとこに来ちゃったんだろう。なんで、さっきまでいたショーちゃんがいないんだろう。どこにいったのよ、ショーちゃん。ショーちゃんを返してよ、と大声で泣き叫びながら走り回っているうちに、目が覚めました。

起きてもドキドキしていて、しばらく夢だが現実だかわからず、はっとして体を起こすと、ベッドの三方で寝ていた、ニャンと練とショーが、眠そうな顔を上げました。ああ、夢だった……。

当のショーは眠そうな細い目で私を見、まだ起きる時間じゃないなと思ったらしく、再び頭を前足に乗せて眠りました。
私はまだドキドキしながら、そんなショーを見てました。
ほんと、良かった夢で。

なんで、こんな夢を見たんだろう、さっぱりわかりません。
この夏、ショーは毎度のことながら痩せて、心配ではあったのですが、取り立ててどうということもなく、ニャンちゃんのおしっこ具合と共に、我が家の夏の風物詩以上の何物でもありませんでした。
ほかには、仕事上の懸案事項に、私としては珍しく胃の痛くなる思いをしてはいたのですが、それと関係あるのでしょうか?

夢の中での「なんでショーちゃんを、こんなところで手放してしまったんだろう」という、絶望的な後悔の念はとてもリアルでした。現実には味わったことのない、絶望感だったと思います。
何年も前、あみちゃんがマンション裏の高い塀を乗り越えて外の世界に飛び出していったとき感じた絶望感に近いのですが、でも、それとも違っていました。あれは目の前で起きたことに対する感情だったから、と思います。

だから想像でしかないのですが、たとえば子どもを誘拐されたりしたら。帰ってこない子を心配しているところに、最悪の報がもたらされたら、夢の中のような気持ちになるかもしれない、と思いました。「なんで、あのとき」と。

何はともあれ、夢の話です。

当のショーは、相変わらず我が家一のマイペースで、水道の蛇口から水を飲みたがり(おかげで我が家はキッチンと洗面所に浄水器が設置してあります)、そのくせ、超軟水を入れている水鉢に前足をつけて舐める、という飲み方をこっそりしています。見つかると、さりげなく、しかしそそくさと立ち去るのが……。

2012年09月15日(土)



 最近のリュウの弁当 マイブーム ライスバーガー、いまだ味知らず

字余り……そう、ブームなんです、ライスバーガーが。
基本、リュウのご飯は朝が丼か麺類、弁当がサンドイッチ&バーガー類だったのですが、さすがに中学高校、浪人時代を挟んで大学とパン弁当では飽きてきたらしく、大学生になった去年あたりから、パンとごはん(お握り)弁当が6対4ぐらいの割合になりました。

パン弁当のいいところは、一緒くたに野菜も肉も炭水化物もとれることにあるのですが、大学生になって冷蔵庫に弁当を保管できるようになったため、酢漬け野菜を常備できるようになったことも、影響したようです。つまり、野菜は常備菜で間に合うので、その分、炭水化物とたんぱく質を多めに、ということ。
で、お握り弁当を作るのですが、マヨネーズやバター、チーズといったカロリーの高い調味料や食材を使うサンドイッチやバーガーに比べると、同じ弁当箱に詰めても、カロリーが低くなります。
去年は、お握りも肉巻きにしたり、オカズを揚げ物にしたり、あれこれ対策を立てたのですが、やはりパン食よりも低カロリー。

とにかく、カロリーを取らせないとすぐに痩せる、ショータローのようなリュウです。
もともと良く食べますが、合宿に行くと、食欲がなくても食べる、食べないとバテル、結果、人の倍食べる、でも太らない。幸い、胃腸は丈夫で便秘とも下痢とも胃痛とも、風邪をこじらせたとき以外は無縁なので、それだけが救いです。
部活が休みのときにカロリー補充をしようとしても、体を動かさないと食欲も落ちるので、結局、意味ナシ。まだ部活があって体を動かしているほうが、本人も意識して食べることもあって体重が維持できる、そんな感じです。なので、リュウが子どものころから、逆ダイエットに頭を悩ましてきた私でした。

で、先日、ふと思い立ったのがライスバーガー。ネットで検索したら、あっさり作り方が見つかりました。お握り作って潰して、両面をソテーして、バーガーみたいにマヨネーズやバター、チーズを使って、高カロリー食の出来上がり、という感じです。
お陰でお握り弁当の株が急上昇。普通のお握り、ライスバーガー、焼きお握りか肉巻き。これで丼に山盛り一杯分のご飯を使用。で、隙間にオカズ。肉や揚げたポテトとかをギュウ詰めにして、一丁出来上がり。
何カロリーあるのか怖いです。絶対、私には食べられません。
だから、自分の作るライスバーガーの味を、未だに私は知りません。

(最近、心を入れ替えて、なるべく小まめに日記を書くようにしています。
昔の日記を読み返して、日記というのもバカにしたものじゃないなと思ったりしたもので)

そうそう、今日のリュウのごはん。
朝はソーメンチャンプルー(コーンビーフ、たまねぎ、小松菜、にんじん。トッピングで水菜とプチトマト)
昼の弁当は、アボカドと海老のサンドイッチ、豚肉のハンバーガー照り焼きソース。
夜は食べて帰ってくるみたいですが、帰宅したら軽く食べたいと言うので、鳥胸肉のピカタと鶏皮の酢の物(大根、水菜)を作りました。つまみにしてもいいし、ご飯のオカズでもヨシ。

2012年09月12日(水)



 肉球のピンク、小豆、まだら、いろいろ、どれもふかりと柔らかくて

私は、猫の肉球が好きです。ムニムニと意味もなく肉球を揉んでは、嫌がられています。

ずっと家の中にいる猫の肉球は柔らかくて、とても気持ちがいいものです。人間も労働している人の手や足の皮は厚くなり、堅くなります。私も立ち仕事をしていたときは、足の裏の皮が厚くなり(ついでに、外反母趾になり)、居職のときはそれと比べると薄くなり、老いるにつれ、しわしわになってきました。悲しい……という泣き言は、置いといて。

USAでは、手相ならぬ猫の肉球を研究して、肉球占いを本に纏めた人がいるそうです。私に我が家の猫一号ニャンタローを引き合わせてくれた友人は、その本を翻訳したいと言っていたことがありました。10年以上も前の話です。
知り合いの出版関係者に打診したりもしたのですが、私のプレゼンテーションが下手だったからでしょう、「ふ〜ん」で終わってしまいました。

ニャンの肉球をモミモミしながらふとそのことを思い出して検索をかけたら、「肉球占い」でヒットする、ヒットする。占い好きな人が多いんだなぁ、と思いつつ、読んでみると面白いのです。なるほど、こういうふうに性格というのは分類されるのか、というのがわかって、興味深かったです。

総じて「気まぐれでマイペース」と言われる猫ですが、いろいろな猫を見れば、猫なのに忠犬のように忠実な仔も、だれにでも愛想のいい仔も、気に入った相手にだけ懐く仔も、猫にはフレンドリーだけど人間には警戒心が強い仔も、猫は嫌いだけど人間にはフレンドリーな仔も……いるのだと、わかります。生まれ持った性質と育った環境によって性格は形成されるわけですが、その仔の資質と環境がうまく噛み合って、まるで奇蹟のような仔が出来上がる場合も、もちろんありますし、その逆もあります。それは、人間と同じ。

でもどの仔も、うちの仔になった以上は、可愛いわが仔。性格がどうの、相性がどうの、そんなのは、どうでもいいのです。ご機嫌でご飯を食べ、健康的に排泄し、気分よく暮らしてくれれば、それでよし。
老いて、それが難しくなったら、少しでも気分よくいられるように、できる範囲で手助けすればいいんじゃないかな。

雨が降って、少し涼しくなった夜風に吹かれながら、みんなの肉球をしげしげと覗き込んでは、迷惑がられている私です。

2012年09月11日(火)



 九を重ねて重陽なり 思い出すは思春期のころ14歳

1月1日が元旦、3月3日が桃の節句、5月5日は端午の節句、7月7日は七夕……そして9月9日は重陽の節句。

41年まえのこの日、同級生が心臓発作で亡くなりました。ちょうど、朝礼のために校庭に出たところで発作が起き、救急車で搬送中に亡くなったと記憶しています。
同級生の突然の死には“びっくり”しました。彼女が亡くなってから、心臓に重い病気を抱えていたこと、そしてそれは、彼女と親しい友人だけが知っていたことを知らされました。
当時、中高一貫教育の学校の中学3年生だった私は、彼女とは1年2年とクラスが異なり、3年になって初めて同級生になったのです。そう親しいわけでもなく、だからと言って、1学年150人程度の規模ですから、話をしたこともない、というほど疎遠でもなく……。

彼女の死後、文集を出すことになり、私も彼女の思い出を書いたのですが、あれは、苦しかった……。だって、大して知りもしない、それまで気にもかけていなかった同級生なのに、彼女が“私にとって”特別であったかのような何かを書かなくてはならないことに、そしてそんな思い出もないことに、ほんとうに途方に暮れたものです。

今、その文集を読み直してみると、それらしく仕上がった私の文章があります。自分でも辟易しながら書いた、その心情までも思い出されます。
そして彼女ととても仲の良かった同級生が、「彼女が死んだことで、みんなが彼女のことを知りもしないで色々言うだろうことが、悲しい」という趣旨の文章を書いていて、それを読んだ途端、当時、自分が彼女のことを知りもせずに書いた文章を、深く深く恥じたことまで、思い出してしまいました。

それらしく仕立てあげないで、自分は彼女のことを知らなかった、という立場で、なぜ書けなかったのだろう。
知らなかったけれど、彼女がなくなってから、彼女のことを知りたいと思った、という正直な気持ちを書けばよかったじゃないか。
でも、当時の私には出来なかったのでした。
そこそこ文章力があるという取り柄ゆえに、そこそこそれなりの賞を取ったり、学内のあれこれに文章を添えることを依頼されたりしていた私は、相手が望むような文章を書くことはできるけれど、自分の心情の発露としての文章表現はできなかったのです。その経験が、その後の自分に、いろいろ影響を与えてきたなぁと思いますが、それは別の話なので、置いといて。

毎年、9月9日になると、彼女のことを少しだけ考え彼女の面影を少しだけ思い出します。そのとき、私は14歳に戻ります。

成長して大人になったつもりでいても、14歳だったころの私は、今でも私のなかにいます。
でも、その後の、たとえばリュウを授かってからの私も、ニャンと出会ってからの私も、やっぱり、私のなかにいます。運命の猫ショーとであったときの私も、います。あ、もちろん、その時々の恋愛に涙した私もいます……すっかり忘れているけれど。
私のなかに、同時に存在する、その時々の私。
社会のなかで、恙無くやっていくためのスキルは多少身に着けたかもしれないけれど、私は私のまま、私のなかに今もいるのかもしれません。

閑話休題。
前回の日記で、リュウの夜ご飯のことを書いたのですが、帰宅が遅いから(ちょっとヘビーな)から揚げは、明日のご飯に、なんて言っていて、ちゃっかりその夜のうちに「そうそう、チキンがあったんだよね」とリュウに食われてしまったのでした。よって翌日のご飯は、一から作る羽目に。
ま、そんなものです。

2012年09月09日(日)



 スコールの如き雨降るバシャバシャと 日本の9月は亜熱帯か? 

13年ほど前……つまりリュウがまだ小学校の2年生で、ニャンがまだうちの仔になる少し前の11月に、仕事でシンガポールに行きました。空港を降り立ったのは夜で雨がバシャバシャ降っていて、建物の中は空調がギンギンに効いているのに外は息苦しいぐらいの蒸し暑さでした。
最近の横浜の夏の暑さや雨は、シンガポールを連想させます。これはもはや温帯ではない、亜熱帯だと思ったり……。

昨日、零時近くに帰宅したリュウは学祭の委員たちと行ったディズニーシーがどれだけ楽しかったかを、携帯の画像と共に語ってくれました。
「お腹は(空いてない)?」「(ご飯は)食べた」「軽くなら作れるよ」「……実はちょっと小腹が空いてる」というので、熱々のご飯を茶碗に大盛り(丼ではないところがリュウ的“軽く”)、そして2週間仕込んで一昨日作った自家製コーンビーフ(せっかく作ったのに、昨日は弁当いらないとか言うから、意地でも使いたかったw)、プチトマトと冷凍保存していたブルーチーズに、たっぷりのサルサをトッピングした「自家製(←何度も言いたいらしい)コーンビーフのタコライス風味」を作りました。もちろんリュウはおしゃべりしながら完食。

今日は、久しぶりのオフ(でもバイトがある)リュウの朝ご飯に、先日、上海に里帰りしていた仕事先の友人(妹みたいな存在)からお土産でもらった(色々もらったなかの一つである)腸詰を使ったチャーハン、昼ご飯用に鶏モモ肉から揚げの照り焼きソース風味with小松菜炒めと、千切りきゅうりと春菊の酢漬け野菜(キャベツと赤ピメント)和えを作って出かけました。
ドシャバシャ雨の中、帰宅すると昼ご飯はまるっと残っている……ということは、おそらく起きたのは昼過ぎなんだろうな。鶏は明日のお弁当に使いまわしが決定。

今日はバイトから戻るのが早くても12時半なので、夜ご飯は消化のいいもののほうがいいだろうか、と思案。
明日の私のお弁当作りも兼ねて、冷凍してあったサーモン刺身を解凍してアボカドと春菊の葉とオリーブオイルとレモン汁、塩コショウで和え、昼用のサラダはそのまま流用、汁物は水キムチでいいなぁ。

ニャンちゃんが傍らで、私の仕事椅子の隙間に陣取って、ごろごろ言ったり、毛づくろいしたり。
13年ほど前のシンガポール出張のひと月半ほど後に、ニャンが猫一号として我が家にやってきました。我が家の猫との出会いでした。

あれから13年。小2だったリュウは大学生。子猫だったニャンはお爺ちゃんです。私もオバサンからバアサンに近づいてます。猫と違って、いくつになっても可愛いわけではないのが、悲しいです。

2012年09月06日(木)



 年年歳歳 抵抗むなしく 暑さに負ける くやしいけれど年には勝てない

子供のころ、夏が好きでした。今ほど湿度も温度も高くなかったからかもしれません。でも、とにかく照りつける太陽に肌を焼かれる感じや、青い空にもくもくと湧く入道雲や、生命力にあふれた木々の濃い緑や、日が落ちてから吹く思いがけない涼しい風が好きでした。

今はダメです。好き嫌い以前にグッタリです。悲しい。

この前の週末、仕事のちょっとした飲み会がありました。軽く飲む程度で楽しい会を終えて22時ごろ帰宅し汗を流し、リュウがバイトを終えて帰宅する1時まで「ちょっと」と思って居間の座椅子で横になった……ら、気づいたら3時。

リュウの晩御飯を作り損ねました。ご飯は炊けていたので、常備してあるキムチや酢漬け野菜や、たまたまあった明太子でご飯を済ませた模様。
こんなことなら、焼き立てがおいしいから、なんて思わずに、お肉を焼いておくんだった、とがっくり……。
翌日、サッカーの試合で早いリュウのために、朝ごはんとお弁当は気合いれて作らなくては……と、ベッドにもぐりこみ……目覚めたら8時半を回ってました。目覚まし代わりの携帯のアラームにも気づかないまま。

リュウはとっくに出かけた後。私は毎週日曜日に見ている戦隊や新しいライダーの初回も見損ねましたわけです。ダブルショックでがっくりしていたら、いつの間にかまた眠ってしまい、次に起きたら11時近く。HUNTER×HUNTERには、辛うじて間に合いました。

珍しくニャンが起こしに来なかったのは、リュウがご飯をあげてくれていたからのようです。
でも、こんなことは初めて。体調が悪くて「ごめん、今日は買い弁して」ということは、年に1,2回あっても、気づかずに寝過ごすなんてことはなかったので、しみじみ衰えを感じました。

その日の夜は用意して(リュウは試合のあとバイトだったので、帰宅は零時半)、顔だけ見て「ごめんね」で私はバッタリ寝てしまいました。
翌日の朝はあわだたしく、夜はリュウが外泊だったので、昨日の夜、ようやくゆっくり顔を合わせました。
改めて「ごめんね〜」と言うと、「いやあ、これは疲れてるなと思ったからさ。寝ててもらおうと思って」。
なんでも、私は一度起き上がって「お帰り」と言ってまた寝たそうです。全然、覚えていない!

何しろ、びっくりするぐらい食べるし、コンビニ弁当は嫌いだし、なので、ご飯のことだけは気がかりで「大丈夫だった?」と言うと、「うん、なんとか。ほんと弁当ってありがたいと思ったよ」
うん。毎日頑張って作るよ……。
でも、今日は学祭の委員会のメンバーと企画書提出の打ち上げでディズニーシーに行ってます。つまんないの……。

今年の夏も暑いけれど、とりあえずニャンちゃんのおしっこは快調。
ショーちゃんがちょっと食欲を落とし痩せてきているので、高カロリーフードにしたのを、練々が鼻息荒く(ほんとうに、ふがふが聞こえる)喜んで食べている……毎度の始末。
でもショーちゃんも気が向くと食べるので、少しずつ、何回も、食べたいとねだるときに。テーブルに載って、私の胸元に前肢を伸ばして、顎のあたりにコツンとするのが催促。これが可愛くて、可愛くて。でも本当は、もっとたくさん食べて体重を戻して欲しいというのが本音かな。ちょっと心配。
キラはヒッキーなので、ご飯の調整は比較的楽。太りもせず痩せもせず、複雑な形の鍵尻尾をクリンクリンさせながら、ご飯をねだりひとしきり甘えてと、大忙しです。

朝晩はだいぶ涼しい風が吹くので、あと少しの辛抱かな。がんばろうね、みんな、がんばれ、わたし。

2012年09月05日(水)
初日 最新 目次 MAIL HOME