戻れ。
戻れ。
其れだけを希うのは。
唯の、 盲目だろうか。
其処に、 何れ程の能力が宿るのか。
其れは、 測りようも無いのだけれど。
其処に、 在らん限りの想いを、 宿せば。
少なくとも。
其れは、 想いを断ち切る方向へ、 働く事は無い。
きっと。
「少し早いけれど。」 「お誕生日おめでとう。」 「残り一週間切ったんだけれどね。」 「ここまでみたい。」 「許してね。」
贈れぬ予感に添えた、 あの子の、 祝いと謝罪へ。
毎日、 毎日、 言の葉を投げ続ける。
意地でも、 其の手を止めさせない様にと。
「ずっと起きろって聞こえてたよ。」
数日振りに返る、 反響音に。
胸を撫で下ろしながら。
本当は。
想いを断ち切る事こそが、 想いなのだと。
未だ。
未だ。
想えない。
---------- References May.30 2014, 「もう一度忘れて終えば続くでしょうか」
|