嘘は義だろうか。
人の道を護る偽は、 義足る振る舞いなのだろうか。
其れとも、 嘘は偽だろうか。
飽く迄、 義とは為り得ぬ虚が、 憑いて回るのか。
永く、 永く。
其の結論に一致を見る事の無い、 倫理と、 規則と、 感情の、 鬩ぎ合いに。
行く末が在るのか、 確かめようも無いけれど。
自身の大義を。
其処に、 強固に添えて了えれば。
少なくとも。
其の結論に依らぬ世界を、 創り出せるから。
其処に、 重みを残す側と。
其処には、 既に何ら関心を有しない側では。
如何に、 想いが向き逢って居ようとも。
其の先が、 曖昧に揺らめいて終うのだ。
「病状話して辞めて来たよ。」 「此れで小坊主ちゃんに嘘吐かせなくて済むね。」
「嘘を突き通して良かったのに。」 「言うのきつかったでしょ?」
「うん。」 「泣かれた。」
想いと、 嘘とが、 貼り逢わせの言の葉は。
行き違って、 行き違って。
余計に想いを残して行くね。
---------- References Nov.07 2014, 「代役は想いに成るのでしょうか」 Oct.15 2014, 「休んだ理由だけなのでしょうか」
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