其れが、 表出せぬ事は。
穏やかに過ごす為には、 望ましい事だけれど。
其れが、 表出せぬ事で。
内なる変化は、 日々の外へと追い遣られる。
其れ故に。
其の身体を、 絡め取られる日々は。
他己と自己との、 其の差を。
徐々に、 徐々に、 深めて抉るのだ。
続く過ち。
「怒られちゃった。」 「三回は言ったよねって」
ふと、 あの子が零す。
言われた事を記憶出来ぬ身体。
少しずつ、 少しずつ、 其の機能を削り続ける、 病巣は。
其の内。
寄す処の想い迄も、 奪い去り兼ねないのだけれど。
其れでも。
日々に必要な、 其の機能を失う位なら。
自身が、 消え去る事の方が。
未だ、 幾分増しなのだ。
---------- References May.30 2014, 「もう一度忘れて終えば続くでしょうか」
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