渇望する願いの、 其の質が、 問われたのだろうか。
其れとも。
希う、 其の想いの強さに比して。
相反する他者の想いの方が、 強靱だった故か。
叶う望みと、 叶わぬ望みと。
其の、 境目を差配する因子が、 何処に在るのか。
其れは、 分からないけれど。
他の誰もが望まぬ願いが、 拒絶された事で。
安堵と。
確かに其れが、 自身から産まれた血脈だとの、 確信と。
一方で。
其の、 至極当然な帰結すら視えぬ、 あの子の心情を想う。
「居なくなった。」 「一緒に逝く心算で居たのに。」 「見捨てられちゃったね。」
あの子は。
還る姿に、 自身を重ねようと目論み。
逝き損ねた。
如何に、 本人が望もうと。
其れを嫌がり、 何も言わずに消える事など。
容易に、 想像付くだろうに。
俺の子ならさ。
---------- References Nov.28 2012, 「一月だけの命でしょうか」 Dec.07 2012, 「唯一贈れる物でしょうか」 Dec.24 2012, 「彩も違う組み合わせでしょうか」
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