想いは。
必要不可欠な物には、 違いないけれど。
想いは。
決して、 解決の糧には為り得ない。
其れ故に。
互いの妥協点を、 探りながら。
一つ、 一つ、 想い以外の積み重ねを、 繰り返すのだ。
けれども。
其の積み重ねが、 常に、 振り出しに戻り続けるのなら。
其れは、 時間の浪費に他ならない。
「話したいんだけれど。」
泥酔した姫が、 覚束無い言の葉を吐き。
話しても、 話さなくても。
何時もの様に、 姫の爪に傷付けられて。
やり返しても、 逃げ出しても。
俺を悪者にして解決が図られるのだと、 溜息を付きながら。
「嫌だ。」 「酒が入って無い時にして。」
俺は、 諦めの応えを絞り出した。
既に諦めて、 開き直った筈なのに。
此れ程腹に据えかねるのは。
結局。
未昇華の想いが在る事に、 他ならないのかな。
---------- References Nov.15 2011, 「距離を望んだのは此方でしたか」
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