正確に、 正直に。
只、 単純に、 応じただけなのだ。
肯定か、 否定かを。
問いに対して、 飽く迄、 応えただけなのだ。
其れ故に。
其処から先は、 全て、 戯れの内から生じた言葉で在る筈なのに。
「重くないの?」
「うん。」
「私、一つ持つから。」
「大丈夫。」
重くも、 辛くも、 歩き難くも、 嫌でも、 無かったのだ。
其れよりも。
大根入りの重い袋や、 百均の嵩張る袋を、 小柄な姿に重ねれば。
袋の底を、 引き摺るであろう事の方が。
間違いなく、 嫌だったのだ。
「私にも一つ渡しなさいよ!」
「嫌だ、俺が持つ。」
「これじゃ私が小坊主を尻に敷いてるみたいじゃない!」 「いつも上に乗っているだけなのに!」
「あのなぁ・・・」
何故。
何時の間にか、 戯れが、 現実化して。
諍いの因と成り得るの? |