其の想いを。
決して、 理解出来なかった訳では無い。
其の想いに向き逢う、 想いの耐力が。
自身に、 備わらぬ事が。
恐らくは。
一瞬、 其処から目を逸らす因に、 成ったのだろう。
飽く迄。
其の感情は、 相手本位の想いで在る筈なのに。
飽く迄。
救いを欲するのは、 俺では無いのに。
「そのひとのこと、別に何とも思ってないのに。」 「くちびるの感触だけ思い出すと悔しくて悲しい・・・。」
坂の街の人の、 僅か、 其の一言で。
一瞬にして。
自身本位に、 自身の嫉妬に。
想いが、 入れ替わって終う。
「どんなに気持ちを軽くしてもらってるか」 「多分あなたは知らないでしょうね。」
違う。
無意識に、 最初の一人に選択される想いを。
知り過ぎる程、 良く、 知ってるよ。
「無神経なのはわたしの方。」 「離れてても想いは届くのよ。」
そう。
届く、 俺の想いを。
坂の街で、 感じて居るのと同じ位。
---------- References Dec.27 2006, 「何が起きて居るのでしょうか」
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