蓋をすれば、 決して、 昇華などしない。
何れ程、 厚い蓋で覆おうと。
其処に、 疵は、 残されて了うから。
傷を隠す瘡蓋など、 不要で。
醜く傷を覆う、 黄色の成分にこそ。
治癒能力に長けた、 自身の糧が、 煮詰まって居るのだ。
其れ故に。
過去に在った、 自身を。
反芻し、 熟成させ、 取り込みながら。
自身の糧を。
植え、 育み、 進んで居るに過ぎないのだ。
他者の養分で支えられた、 幹だから。
養分が去った時、 其の幹は、 朽ちかけて倒れかかり。
再び、 他者の栄養を求めて、 彷徨い。
唯、 時を繰り返すのかもね。
遙かに、 刻は進んでるのに。
---------- References Nov.16 2006, 「おやすみを好きに成れたんですか」
|