一瞬だけを、 一側面から切り出して、 鏡に映したならば。
確かに、 其の姿は。
理性を持ち合わせぬ動物に、 より近い姿の様に。
酒精に呑まれた挙げ句の、 錯乱状態に。
映し出されるのかも知れない。
けれども。
相手が語気を荒げる、 其の因は。
酒の度に、 一方的に不平を叩き付け。
唯、 攻撃のみに終始する、 自身の、 振る舞いに在る事を。
自分以外の言葉を、 理解せずに。
唯、 相手の言葉は、 自身への攻撃だと思い込む、 振る舞いに在る事を。
本来は。
排除する事など、 出来ぬのだ。
「小坊主って。」 「酒乱なんじゃないの?」
姫の、 一方的な言葉に。
「酒乱はてめぇだろ。」
そう言い掛け、 直ぐに、 踏み留まった。
如何なる言葉で、 俺を、 切り刻み、 挑発して居るかなど。
どうせ姫は、 覚えちゃ居ないんだ。
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