< 想いも結晶も壊れて了ったでしょうか >
二人の間では、 確定事項だった筈なのに。
刻の歩みは。
何時の間に、 逆回転を始めたのだろうか。
確かに、 あの時迄は。
二人の距離は、 前向きに縮んで居た。
確かに、 あの時からは。
二人の距離が、 後向きに揺れ始めた。
想い返せば。
あの出来事が、 陰の根源に違いないけれど。
其の時を齎す意思は。
姫にも、 俺にも、 存在しなかったのだから。
「欲しいと思ってたよ。」 「あの時までは。」
姫の、 想いの移り変わりを止める、 其の術は。
俺には無いんだ。
「中でしないで。」
初めて。
姫から、 拒絶の言葉が産まれた。
---------- References Apr.21 2004, 「行為の選択を誤ったのでしょうか」 |
2004年08月08日(日)
---------- History
|