生理機能が、 低迷し。
半ば意識を喪失した、 状態から。
一瞬にして。
覚醒下へ、 切り替わる理由は。
果たして、 不安だろうか。
其れとも、 恐怖だろうか。
何れにしても。
自身に迫る危険を、 察知して。
逃避の為に、 急変を生じるに違いない。
其れ故に。
在る筈の温もりが、 欠如すれば。
半ば錯乱し、 慌てて飛んで来たとしても。
決して。
不思議は、 無いのだけれど。
「食べたでしょ!」
「食べて無いよ。」
夜中に、 目を覚ました姫は。
寝室から、 俺の元へ走り寄るなり、 非難を口にした。
姫にとって、 大切な事が在るんだね。
「小坊主に。」 「揚げ餅を全部食べられた夢を見たの。」
「其れで飛び起きたの?」
俺が、 隣に寄り添う事よりも。
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