恐らく、 鋭敏で聡いのだ。
受身の恋愛を続けて来た、 其の、 最大の理由は。
相手の、 想いの変化を。
素早く感知して、 素早く反応出来るからで。
其の場に不足する、 強引さを。
何時提供すれば、 効果的か。
良く、 知って居るのだ。
機を視るに敏な、 其の同僚が。
動きを、 魅せて居るからこそ。
余計に、 自身の不安定さをも、 悟って了う。
壁が、 崩れそうだと。
そして俺は、 其の壁を、 崩したく無いのだと。
「修復出来なかったんですか?」 「ノートンみたいに。」
上手に、 傷口に塩を塗りながら。
「小坊主。」 「私告白されちゃった!」
上手に、 退路を断ちながら。
冗談で固めた筈の、 其の場所を。
同僚は、 徐々に染めて居る。
黒と、 白の、 中間色へ。
---------- References Jan.28 2005, 「想いを被せて誤魔化せますか」 |