眼前の幸せを、 護る事に。
意味は無いのだ。
眼前に在る、 幸せなど。
寧ろ、 壊れて終えば良い。
眼前に拘る事は。
時に、 柔軟性を欠き。
奥底の核を、 屡々、 見失うのだから。
自身が想う、 幸せの形など。
端から、 唯の幻想で。
形を変えた幸せは。
幾らでも、 築いて行ける。
其の手を、 離さなければ。
互いの想いさえ。
心の奥底で、 保ち続ければ。
日々の変化が、 生じる度に。
惑いや、 不安を、 感知して。
「小坊主。」 「嫌いになった?」
自動的に発せられる、 問い掛けは。
已む無き事かも知れないけれど。
其れは、 お互いの成長の証で。
形を変えた、 幸せが。
其れ迄に、 一つ、 育った証拠でも在る。 |