丹念に、 丹念に、 小骨を探り当て。
慎重に、 慎重に、 取り除く様に。
極々微細な、 対象を。
一つ、 一つ、 探り当てては。
其の可能性を、 消去する。
緊迫した作業が、 進められて居た筈なのに。
僅か、 二つの言葉で。
其の作業が。
然したる緊張も無い、 戯れに、 聞こえて了うのだ。
「今から握るの上手になったら。」 「困っちゃうよね♪」
未来の、 雄を弄ぶ姿の様に。
姫は、 態と言い回す。
画面の先の。
其の、 小さな手は。
「お、臍の緒握ってるな。」 「今に苦しくなって離すぞ。」 「ほら。」
必死に、 意思表示を繰り返した。 |