飽く迄、 過去は過去で在って。
進み行く為の、 糧として、 貪る存在だけれど。
時に。
足元へ、 積み重ねて来た筈の、 積木が。
風船の様に、 浮かび、 流され、 破裂して。
簡単に、 壊れて終う気がするのだろうか。
其れとも。
積木を積み重ねた、 其の場所が。
地盤の不安定な、 砂丘の様に、 感じ取られるのだろうか。
後悔しない人生を、 歩むのだと。
自分の脚で、 選び、 歩んで来たのだから。
自身の、 歩みにも、
互いの、 選択にも。
他人の意思は、 必要無い筈なのに。
「私と逢って無かったら。」 「小坊主はどうなってたと想う?」 「結婚してたかな。」
「わからないけれど。」 「間違った道を選んだ心算は無いよ。」
姫は。
遠回しに、 俺の肯定を欲し。
「俺とこうなって。」 「姫は良かったの?」
「うん。」 「良かったよ。」
俺も。
姫の肯定を、 求めて終うね。 |