其の一息は、 確かに、 周囲へ嫌悪感を撒き散らすから。
例え其れが、 自身を奮い立たせる為の、 行為でも。
吐いてはならぬ一息かも知れないけれど。
其の一言も、 其の苛々感も。
十二分に、 周囲へ嫌悪感を撒いて居ると。
果たして、 理解して居るだろうか。
方や、 寝起きの溜息。
方や、 寝起きの苛々。
振る舞いは、 確かに異なる物だけれど。
お互い、 少し疲れ気味で居る事を。
同様に、 魅せて居るだけなのだ。
其れ故に。
其れが原因で、 嫌いに成る事など。
有り得ない。
「今朝はごめんね。」 「嫌味ばかり言ってたら、嫌われちゃうね。」
姫の、 苛々から来る、 毒や嫌味は。
言い換えれば。
俺の、 思わず吐いて仕舞う溜息と。 何ら変わりない物で。
自身の、 溜息を否定する事は。
自身を奮い立たせる行為を、 否定するも同然だから。
時折。 ほんの時折。
「威張り腐ってた旦那と。」 「別れた意味無いじゃん!」
潜む比較の端が、 深く刺さる事は在るけれど。
---------- References Aug.19 2004, 「啀み合って別れたからでしょうか」 Jun.07 2004, 「隣に映るのは嫌いな雄ですか」 |