其の徴は、 抑も、 個々人で異なるから。
他者と、 比較する物では無いのだけれど。
他者との違いは、 時に、 自身を混乱させ。
或いは、 自身を不安へと誘う。
更に、 其の上で。
何度か宿った、 其の徴は。
自身の内であっても、 違いを生ずるから。
自身の芯を、 何れ程、 柱に据えて居ようと。
何度も、 惑い。
何度も、 乱れるのだ。
「本の通りなんだけれど。」 「嫌なんだけれど。」 「一人目の時は何もなかったのに。」
姫の息子の時とは、 比べようも無く正確に生じる、 初期症状に。
姫は、 不満を垂れる。
其の尖端の張りが、 痛むのも。
月の悪戯を、 一瞬、 感じさせたのも。
風邪を予感させる、 体温も。
先ずは。
早く、 検査をしようよ。
---------- References Jun.21 2005, 「本心は望まぬ出来事なのですか」 May.31 2005, 「其の予感は冗談で良いのですか」 |