夢の出来事と、 現実の出来事の境目は。
時として、 曖昧に成り得るから。
夢が、 現実に飛び出る事は、 在るけれど。
果たして。
現実が、 夢に閉じ籠もる事は、 在るのだろうか。
夢の様な出来事は。
確実に、 目の前で生じた出来事で。
自身の身体に、 強く、 強く、 刻まれたのだから。
本当に。
夢に引っ込む記憶迄、 現実が、 逆戻りするのだろうか。
目が覚めたら。
夢での出来事の様に、 想ったのかも知れない。
或いは。
俺に信が無い故の、 単純な、 結果かも知れない。
其れとも。
其の言葉が、 諍いを収める為の方便と、 想うのだろうか。
「本当の意味で。」 「姫を大事に出来る雄に成れたら。」 「俺に付いて来てくれるか?」
「うん。」 「小坊主のこと大好きだもん。」
確かに交わした筈の、 其の会話は。
翌朝には、 呆気無く消え失せ。
素っ気ない姿だけが、 眼前に在る。
傷付けたのは俺自身で。
飽く迄、 自業自得だけれど。
---------- References May.17 2005, 「基本を忘れた傲慢なのでしょうか」 |