其の位置や、 其の形状には。
一つ、 一つ、 意味が在って。
自身の機能を、 十二分に、 発揮出来る様に。
少しずつ、 獲得して来た物なのだ。
決して其れは。
戯れや、 嫌がらせや、 想いの確認の為に、 存在する訳では無いのだ。
確かに。
戯れや、 嫌がらせや、 想いの確認の為に。
其れを応用する事は、 可能だけれど。
本来の機能を封じて迄、 他の目的に利用される事は。
忍びない。
戯れと、 嫌がらせと、 意地の張り合いが。
今夜も、 二人の聖域に木霊する。
「今日のお風呂、ちょっと熱いね。」
「えいっ!」
「あのさ、引っ張らないでくれる?」
「熱い?」 「熱いでしょ?」
「其処は熱に弱いから外に出てるんでしょ?」 「わざわざ熱くしたら駄目じゃん。」
「じゃぁ、棒を中に入れたらだめなんじゃん。」 「棒だって外に出ているでしょ?」
「あのね、袋の話をしているんでしょ。」
「私だって二つも外に出てるんだからね!」
「それは子供の飯の為だろ!」
本来の機能とは、 懸け離れた使用方法に。
嘆いて居ないだろうか。
袋も、 棒も、 房も。 |