冗談は、 ほんの僅かだけ、 本音が混じるからこそ、 冗談で。
飽く迄其処に、 本音の欠片が無ければ。
冗談として、 成立しないけれど。
其の本音を、 何処に、 置くかに因って。
内容に、 大きな相違が産まれるのだ。
其れ故に。
其の冗談の、 及ぼし得る影響と範囲を、 十二分に理解して。
冗談を放つ刻を、 熟慮する必要が在る筈だけれど。
時に人は、 其れを忘れて終うのだ。
其の冗談の持つ、 面白さに。
自身が、 のめり込むから。
「小坊主は湯たんぽ代わりだから。」 「私には湯たんぽが要らないんだよ!」
姫は、 何時もの冗談の上に。
「でも、時々熱いんだよね。」 「湯たんぽは蹴ったらどくのに。」 「小坊主はどかないでしょ?」
微妙な時期の、 微妙な冗談を、 重ね逢わせて来た。
もし、 蹴って退くのなら。
既に俺は、 蹴飛ばされて居たのだろうな。
---------- References Oct.29 2004, 「寒さは不安を上回るでしょうか」 |