想いを、 交わせば交わす程。
相手への理解は、 深まり行くのだから。
想いを、 交わせば交わす程。
想いを伝達する、 其の手段も、 漸増して行くのだ。
互いの理解が深まれば。
言葉に、 視線に、 動作に、 文字に、 容易に想いを重ねられるからこそ。
其の、 一つ一つから。
容易に、 想いを受け獲れるのだ。
其れ故に。
言葉、 視線、 動作、 文字。
其れらの、 些細な一つ一つに。
注意を払い、 責任を負う必要も。
漸増して行くのかも知れない。
確かに、 此の家を飛び出す事は。
何度と無く、 繰り返されて来た事だけれど。
俺が重ねた想いも、 姫の受け獲る想いも。
以前と同一の繰り返しでは、 決して無い。
互いの理解が深まった、 其の上で。
「出て行って!」 「もう帰って来ないで!」
敢えて、 俺の傷付く行為をした、 姫の意思表示は。
「じゃぁね。」
敢えて、 姫が嫌がる行為をした、 俺の意思表示は。
お互いの瞳に、 如何に映るのだろうか。
此処にはもう、 帰って来ないから。
姫の御意の儘に。
---------- References Sep.09 2004, 「さようならと言えるのですか」 |