一生の内で。
何れ程の人と、 巡り逢い、 想い逢うかなど。
知る由も無いのだけれど。
其の相手を知り、 或いは、 自身を見つめ直し。
想いの相違や、 想いの間隙を。
埋めるか、 放つか、 決定する其の因子は。
果たして、 何処に在るのだろうと、 想うのだ。
知る由が、 在るかも知れないから。
「合わないと思っても。」 「次に現れる人はもっと合わないかも知れないでしょ?」
「酷い人だと思っても。」 「次に現れる人はもっと酷い人かも知れないでしょ?」
「だから我慢するの。」 「年の功?」
年の功と言う単語を、 姫は楯に据えて。
俺に棲まう一部分への不満を、 蓄積させながら。
傍に居続ける。
本当は。
相違や、 間隙の方を、 把握したいのに。
知る由よりも。 |