何者が、 想いの深さを定義するのだろうか。
相手の求めを予測する、 読みの鋭さか。
相手の為を提供する、 懐の広さが。
相手の心地好さを、 最大限に引き出す技術か。
それぞれの要素が、 何の程度、 重み付けされて。
想いの深さに寄与するのだろうか。
恐らくは。
気軽に応え、 適当に応える事が。
相手の求むる、 振る舞いだったのだろう。
けれども。
其れは、 相手の為に成らぬ事で、 決して、 解決に成らぬ事が。
其の、 厳しさに内包されて居るのだ。
きっと。
迷惑千万だと想われるに、 違いないのだけれど。
「どうせネッ友には。」 「忙しくても時間作って答えるんでしょ!」 「何で私だけに厳しいの?」
苛々を叩き付け、 姫は、 寝床を飛び出す。
苦労の伴わない知識は、 決して身に付かないから。
真に相手を見つめた応えは、 案外複雑で、 一般論を並べて終わる話では無いから。
そして、 俺の解決方法を伝えても。
きっと姫は、 面倒臭いの一言で片付けるから。
「腰痛のこと、調べてくれない?」
「自分で調べた?」
朝の喧嘩が、 何れ程、 其の日一日に堪えようと。
応えを、 言わなかったんだけれどな。 |