言葉には、 複数の意味が在る故に。
言葉には、 複数の意図が籠められる。
其の言葉の周囲に、 想いが挿入されて初めて。
自身の、 正確な意図が、 相手に伝達されるのだ。
一方で。
言葉の、 隙間隙間に挿入される、 想いは。
言葉では補えぬ物を、 補って、 余り在るかも知れないけれど。
其の補間作業は、 飽く迄、 受ける相手に委ねられる行為だから。
相手の選択した、 其の想いに、 自身の言葉が左右されるのも。
必然的な事。
意図を端折って、 言葉を用いたのなら。
補間を要求した言葉が、 何処に転ぼうと。
其れは飽く迄、 自身の言葉が創り上げた物だと、 甘受すべきなのだ。
姫と、 飼い猫の競演へ、 優先事項を付けるなら。
先んずるのは、 姫だから。
飼い猫が、 何れ程姫より俺の近くで演じようと、 飽く迄、 後回しなのだと。
其の言葉を、 使った心算だけれど。
「取り敢えず・・・」
「今とりあえずって言った!」 「とりあえず私と付き合ってるんだ!!」
姫には、 決して伝播しない。
拍子に出る言葉は、 或いは、 無意識に出る言葉は。
確かに、 何の曇りも無い本心に近いと、 想うけれど。
取り敢えずには、 複数の意味が在ると。
理解して貰えないのだろうか。
---------- References Oct.21 2004, 「本能は動物に近いと言う事ですか」 |