産まれ育った此の國の、 要らざる価値基準で。
数を重ねた想いの方が、 大きいのかも知れないけれど。
其れだけ、 希少な言葉だから。
其処に、 想いが載る筈なのだ。
留まる事無く、 時は流れ続けるから。
永続を誓う事など、 摂理に逆らう事かも知れないけれど。
其れだけ、 決意の言葉だから。
其処に、 想いが載る筈なのだ。
薄く表層だけの、 深く根付かぬ言葉なら。
品質を二の次に、 一瞬だけの効き目を求める、 方便なら。
「守ってくれる?」
其の問いに。
何回だって、 肯定する事は可能だろう。
けれども。
「護るから。」 「ずっと。」
渾身の想いと、 満身の気力と、 確実な実力とが、 揃ってこそ。
初めて発動可能な、 其の言葉を。
何の躊躇いも無く。
「思わず笑っちゃった♪」
姫は茶化し、 俺を道化師へ変えてしまう。
良いのか。
容易に茶化す事の出来る、 其の雰囲気こそ。
姫にとって、 必要な物に違いないのだから。 |