例え其の過去が。
想い人の今を創り上げ、 二人の今を創り上げた物だと、 理解をして居ても。
自身が、 独占出来ぬ期間に、 他ならないから。
其の想いの、 強さに比例して。
許容出来ぬ想いも、 同時に、 頭を擡げてしまうのだ。
けれども。
出来るだけ永く。
此の手の内で、 愛でて居たいから。
想い人の、 過去を手本に。
対策を練り、 同じ過ちを避け、 進みたいから。
相手の、 過去の体験は。
一つの、 貴重な情報源で。
其処に、 嫉妬が混ざろうとも。
是非とも、 手に入れたい物なのかも知れない。
俺は、 姫の過去を、 殆ど知らないから。
不安だけれど。
俺の想いを、 嘲笑うかの様に。
「気持ち良い?」
「何処で覚えて来るの?」
風呂場の、 姫は。
自身を泡塗れにして、 俺で、 戯れる。
---------- References Aug.24 2004, 「聖域だと想ってはいけませんか」 Jul.10 2004, 「抉じ開けずに包んで居れば良いですか」 |