雲間の朝日に想うこと


< 離れていても共に学べますか >


遂今し方、
電話を切ったばかりなのに。

直後に届いた、
貴女からの文が二通。


其の内の一通は、
小さな彼から届いた初めての文だった。




 「今日火星見たよ!」
 「オモチャの双眼鏡でも丸い形が良く見えたよ!」
 「小坊主も見てる?」





見上げた空に、
明るく輝く赤い星が一つ。

隣の星の来訪を見届ける、
偶然の積み重ね。



けれども。













 「こっちは雨だと伝えて下さい。」



俺の街と、
小さな彼の街。

遠く離れた距離と、
大きく違う天候と。



霧雨に掏り返られた、
夢の無い話。













見上げたお空に、
明るく輝く赤い星が一つ。

お隣の星が挨拶に来たので、
お母さんと見てました。


 「小坊主も見てるかな?」
 「電話してみて!」

 「自分でしてみたら?」

 「恥ずかしい・・・」








今夜は。

そんな恥ずかしがり屋さんと共に、
社会と理科のお勉強。


臨時の家庭教師は、
役に立ったのだろうか。


2003年08月28日(木)


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