雲間の朝日に想うこと


< 狡猾が浮き出て居ますか >


一瞬迷って、
一瞬躊躇して。

最終的には、
其の言葉を言わずに、
仕舞い込む。


受話器越しに伝わる、
其の行為を。

何度か繰り返したから。





其の場には。


 「一緒に祝ってやろうか?」


俺からの、
其の一言を待ち望む、
言葉の欠片が。


撒き菱の様に、
鏤められて居たけれど。








其の剣先を、
飽く迄あしらい捌くだけで。

全て、
相手に下駄を預け続ける。












其れでも。




 「時間作れるなら。」
 「一緒に祝ってあげたいんだけれど。」


真の理由を伝えずに、
偽の理由を捏ち上げて、
舌を出した俺に。





 「いつか何かのお祝い、」
 「一緒にできたらいいな。」


飽く迄、
純粋に菱を捲き続ける、
彼女の方が。







互いの力関係を。

きっと、
良く見極めて居るからだろう。




















わかりやすい、
潔いし、
自分を偽らないし、
正直だし。

でも、
ずるがしこい。










彼女の言う、
俺の其の寸評は。

妙に的確だ。


2004年07月25日(日)


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History
2003年07月25日(金) 其の場に居るのでしょうか





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小坊主
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