与り知らぬ内に、 事は始まり。
与り知らぬ内に、 事は運び。
与り知らぬ内に、 事が終わる。
其の密やかな遊びの、 微かな痕跡を。
此の身に感じながら。
与り知らぬ故の、 暴発と。
其の結果、 必然的に産まれる神秘の出逢いを、 危惧して。
冷や汗をかいて居る事など。
姫は、 知って居るのだろうか。
寧ろ其れを、 楽しんで居るのだろうか。
「なぁ。」 「如何して俺は履いてないの?」
「暑かったんじゃない?」
「だったら。」 「如何して姫も履いてないの?」
「暑かったんだもん。」
小悪魔の様な瞳で。
悪戯っぽく、 言い訳をする姫に。
何故に、 二人で愉しまぬのかと、 腹を立てた。
今朝も、 営まれたであろう。
姫の、 密やかな遊び。
---------- References Jul.15 2004, 「嫉妬の裏返しでしょうか」 |