刺々しくささくれ立った、 想いの内壁も。
二日酔いの頭痛も、 徹夜明けの腫れた赤目も。
炎天下に隠して。
周囲に何も悟られぬ様、 必死に振る舞えば。
きっと、 少しは気が紛れると、 想って居たけれど。
配達を知らせる、 着信音が。
あっさりと、 数時間前の出来事に、 此の身を引き戻す。
「昨日はごめんね。」
「私が傷付いたと思ってたけれど。」
「小坊主が傷付いたんだよね・・・」
「植木、家に入れてくれてありがとう。」
「眠いだろうけれど頑張れ!」
確かに其処には。
姫の想いが、 ふんだんに包まれて居るけれど。
其れだけでは無くて。
姫の状態も、 併せて運んで来た。
きっと姫は。
起こした事の半分も、 覚えて居ない。
---------- References Jul.04 2004, 「既に他人だと言う事ですか」 Jul.03 2004, 「別れた方が幸せですか」 |