雲間の朝日に想うこと


< 既に他人だと言う事ですか >


何れの結論を選択しようと、
其れは、
一つの道だけれど。

其の結論など、
既に後回しにせざるを得ない程の、
緊急発進だった。





俺に植木鉢を持たせ、
其の隙に、
逃亡を謀った脱走猫が。

大声で喚きながら、
階下で針路を左に取った事のみ、
確認して。


一向に着かぬ昇降機を諦め、
大慌てで、
飛び出したけれど。




其の姿は、
既に視界に無かった。








其れでも。


本能が、
何の経路を巡り、
何処を目的に定めるか。


行動の推測と、
追撃の為に、
身体を総動員させる。







交差点に、
道路に、
突進するかも知れない。

何の様な雄が、
待ち受け、
誘いを掛けるかも分からない。

下手をすれば、
命すら失うから。







殆ど望みを失う程の、
経過時間に。

俺は、
途方に暮れながら。


捜索の範囲を、
尚も拡げ続けた。





















迷子の姫に。

酩酊した儘、
意識の無い儘、
街を徘徊する姫に。





姫の息子が、
帰途で偶然出会えた時。









例え其れが、
今別れた雌だとしても。









繁華街の暗がりで。

何れ程、
安心したか。



 「良かった・・・」


僅か一言を。

どんな想いで、
姫の息子に文を贈ったか。








本当に、
理解して居る?


2004年07月04日(日)


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2003年07月04日(金) 努力を続けて行けますか





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