仕掛けを潜らせた、 其の言葉には。
一つも、 木霊が返らぬ故に。
俺の想いが。
全く的外れで在る事を、 理解する。
其れでも。
場の空気の、 違和感は。
決して消え去る事無く、 確かに其処に在り。
変化の根源を、 探らずには居られないのだ。
原因が、 俺に在る事。
其れだけは、 間違い無いけれど。
「哀しい・・・」
そう一言、 姫が告げた儘。
朝の会話は、 制限時間を超えて了った。
姫の意地に懸けて。
決して、 言葉で吐きたく無い事。
「小坊主、まるで彼女気取り!」 「♀をちゃん付けで呼ぶの嫌!」
決して、 仕舞い込む事無く。
何時もの様に。
其の言葉を、 文で届けてくれるだろうか。 |