僅かな変化には、 何事も無かったかの様に、 振る舞い。
大きな擾乱には、 徐々に徐々に事が変化する様に、 其の場を操作する。
緩衝領域。
二つの想いが、 境界で融け逢い。
其処に、 曖昧が産まれれば。
限り無く、 心地良いけれど。
一方に、 強い意思が在る時には。
其の領域は。
変化を拒む、 只の障壁でしか無いのだろうか。
心地良さを傷付けぬ様に、 近寄り。
少しずつ、 壁の内側へ侵入して。
手と手が、 触れたなら。
自身の優しさが、 自身の背伸びが、 相手の想いを融かして。
近寄れて居ると、 想うから。
其の壁の内に、 入る余地が在るのか。
或いは永遠に、 壁の内部には入れぬのか。
意思を有する身に、 其れだけを指し示して欲しいと、 渇望するんだ。
緩衝溶液に、 想いを注ぎ過ぎて。
何時の間にか。
想いが破綻し、 其の場が、 強酸で満たされた世界に成ってしまう、 其の前に。
---------- References Jan.29 2003, 「何を言えれば良かったですか」 Aug.07 2001, 「別れは切なかったですか」 |