自身の発する熱を預け、 相手の発する熱を感じ取る。
互いの温もりを交換し、 其の心地好さに、 酔い痴れる行為は。
興奮と、 快楽と、 安堵と、 恍惚と。
殆ど同時に、 何種もの想いを得る事の可能な、 極上の会話なのに。
其の半ばで、 事を途切れさせた時には。
如何して此処まで、 不満や不安を、 呼び覚ましてしまうのだろうか。
時として。
「寝ちゃったの?」 「もう・・・」
其の最中に、 一方が眠りに陥る事が在る。
寄り添い、 其の暖かみを感じる行為は。
同時に強烈な安心感をも、 提供してくれるけれど。
残された側の想いは。
何故か其の逆方向へと、 大きく振れるのだ。
良いのか。
興奮と、 快楽と、 安堵と、 恍惚と。
何種もの想いが背中合わせの、 極上の会話だから。
「やだ、起きてよ!」 「ん?」
「もう、入ったまま。」 「ははは、本当だ。」
其の半ばで、 事が途切れても。
会話の後の充実感を、 得る事も在るんだ。
---------- References Oct.11 2003, 「想いが在るから抱けないのでしょうか」 |