退路の存在を必須とし。
其の交換条件として、 自身に都合の良い所だけを取り出し、 魅せてくれる。
自身に都合の悪い領域は。
全て、 其の人を待ち続ける場所に、 落として来るのだから。
けれども。
自身の目の前で、 其の退路を網の様に張り巡らせ。
自身の目の前で、 自身との間に幾つもの陥穽を掘り。
其れでも歩いて来れるなら、 此方へ歩いて来いと言う雄など。
三流以下。
本物は。
退路や罠など微塵も感じさせずに、 何時の間にか、 自身を内へと誘うんだ。
寂しさに、 少しだけ弱って居る君は。
「奥さんいても良いかな・・・」 「それでも今は欲しいのかな・・・」
代償的な我慢を受け入れれば、 刹那の支えを、 其の手に獲得出来ると。
思って居るかも知れないけれど。
「そう言う優しさだけなら。」 「いつでもおまえにあげる事は出来るよ。」
「でももしそこにはまったら。」 「引っ掛かったらおまえが馬鹿なんだよ?」
全ての選択は自分で選べと、 逃げ道だけ整備する。
半端な雄の支えは。
きっと貧弱で、 期待出来る程の強度は無いよ。
---------- References Nov.24 2003, 「耐えて進める迄に回復出来ましたか」 Jan.04 2004, 「理解から逃れたいのでしょうか」 |