雲間の朝日に想うこと


< 掘らずに想いで包めますか >


人の想いが、
方向と大きさのみで構成されるならば。

或る二人の矢の先は、
長い時を経て、
寸分違わず一致する事も在るけれど。


時間変化と言う系が、
其処に介在する事で。


二人の矢の先は、
伸縮と屈曲を繰り返し、
重なり合う事は、
決して無いのかも知れない。







例え近傍で、
星の様に惹き逢う、
二つの矢だとしても。



星の様に弾き合い、
慣性に従って彼方へ跳ぶ時。

星の様に衝突し、
其の衝撃が矢の勢いを奪う時。



時の歪みが、
想いを超えて存在するからこそ。




出逢いと離別が、
転がって居るんじゃ無いのだろうか。

星の数だけ。













道に穿った穴を、
踏み固められる前に修復出来なければ。


後は只、
其処に足が嵌らぬ様、
注意して進むしか無いのだ。

掘り返さずに。






時機を失すれば。

其処に跡が残り、
其れを想いで包んで隠して、
進むしか無いのだ。



時機を見逃せば。

其処に傷が残り、
其の痛みに耐え兼ねた時には、
離れるしか無いのだ。









 「相談役を放棄するつもりはないよ。」
 「今度話し合いましょう。」


貴女の想いは嬉しいけれど。


既に俺の中には、
修復出来ぬ穴として顕在化した様に、
感じるんだよ。


2003年12月18日(木)


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2001年12月18日(火) どこまでが本音ですか





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