遅々たる歩みを反映して。
目の前に聳え立つ山が、 一向に減る気配を見せない事。
時間の経過と比例し、 山は急勾配へと姿を変えつつ在る事。
迫る焦燥感を感じつつも。
数日文が滞って居る事も、 朝の着信に反応出来て居ない事も、 自覚しているから。
夜半過ぎ。
やっとの想いで、 文を放つ。
「疲れた。帰る。」
呼応するかの様に、 瞬時に入る着信。
そして。
「何か話したい事無いの?」
「無いよ。」
「そ・・・」
一方的に切断された、 通話。
確かに、 想いを話していない俺に、 非が在る。
貴女が憤りを感じる事は、 さほど不思議では無いけれど。
只でさえ話す事を躊躇う事柄を。
この疲労困憊の状況下で、 口にしろと言うのか。
貴女は、 本当に何も感じ取らない人なんだね。
貴女は、 俺の想いを想像しようとすらしていないね。
貴女は。
自分が満足出来れば、 其の手段も過程も状況も問題では無いんだ。
自分が安心出来れば、 俺がどうなろうと関係無いんだ。
---------- References Dec.03 2003, 「鏡に映る想いは何処に行くのだろうか」 |