返信は無いであろう文を、 送り続けた。
携帯の電源を切っていたとしても、 後で目に留るであろうと、 考えつつ。
今頃病院だろうか。
仕事内容と人間関係と、 ストレス塗れの職場から逃亡して、 羽根を休めている頃だろうか。
二週に数度程度の文を、 送り続けた。
何処かの木陰で、 充電して居る事を願いつつ。
羽根を休めて活力を養った後に、 再び皆に活力を分け与える存在として、 戻って来るに違いない。
確信を持ちつつ。
そしてもう一つ、 必ず惑いの種も内包して帰ると、 思いつつ。
久方ぶりに震える携帯。
「おはよう。」
この時間帯に届く文は、 きっと元気に復活したあの子だろう。
「今は何でも食べられるの♪」
あの子は画面から、 今にも飛び出して来そうだけれど。
「その後いかが?」 「彼女ともラブラブ?」
何時でも必ず、 最後に付随する彼女の文字。
---------- References Apr.27 2003, 「寂しく笑っているのでしょうか」 |