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■ 無題2
今日は、秋晴れでした。
捨てられ猫だったために正確な生まれ日はわからないのですが、拾った方が獣医さんに連れて行ったときに、今ぐらいの季節に生まれたらしい、といわれたニャン。 同じ季節に見送ることになりました。
帰宅して、陽のさす居間にニャンがいないことがたまらなくつらくて、また外に出て、近所のカフェでご飯を食べました。サンドイッチが半分しか食べられなくて、こっそりハンカチに包んで持ち帰りました。
我が家にとって、初めての猫でした。 うにゃうにゃと、おしゃべりしてはご機嫌で、居間を闊歩し、ダイニングチェアに潜んでは狩の真似事をして遊んでいました。 前にも日記にに書いたことがあると思うのですが、忘れられないのは、我が家に来た初日、居間のソファでリュウと私の間に座っていたニャンが眠ってしまい、そのままリュウも私も寝室に引っ込んでしまったら、目覚めたニャンが文句をいうように、うにゃーうにゃにゃと言いながら寝室のほうにやってきたこと。 まるで「僕に黙って、なんでこっちにいるんだよぉ」とでも言っているみたいで、それ以来、ニャンが寝ていても私たちが居間から寝室に移動するときには、ニャンに声をかけるようになったのです。
そんなニャンでしたが、我が家に次々やってくる新顔の面倒を見ていました。 ショーちゃんだけは、子猫のころに出会ったから、ニャンから近寄っていきましたが、ほかの猫に対しては「来る物拒まず」で、でも、面倒を見ていました。
ここ最近は体がしんどいのか、あまりほかの仔とも接触をもたず、と言って、敵対するわけでもなく、マイペースでのんびりとしていました。 というか、そう見えました。 でもニャンちゃんの肝臓は癌に冒されていました。 痛みはない、と言われました。そして、もう長くもない、と。
「ニャンちゃんはさぁ、猫又になってずっと生き続けると思っていたんだよね。でも、やっぱり猫だったんだ」とはリュウの言です。 そうです。ずっと居てくれると、どこかで私も思っていました。
火葬したあとのニャンの骨は、それは立派で綺麗でした。 「大事に育てたからこそですよ」と言われましたが、とんでもない、それは、ニャンのもって生まれた資質です。私はただ、その資質に助けられ、その資質を愛しただけ。
もうニャンちゃんはここにはいない、というだけで、明るい秋晴れの日、家にいたくないヘタレの私には、土下座して平伏す以外ないのかも。 でもそれでは、ニャンちゃんも成仏しきれないでしょうから、頑張ります。 とりあえず、ハンカチに包んで持ち帰ったサンドイッチを食べ、それから猛然と、料理しました。
餓死しないですみそうです。 食は大事。
2017年10月08日(日)
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