午後の明るい日差しが入る教室で、
未央が不安げな声で言うのです。
未央 「この頃、夜眠れないの。」
あみ 「どーしたの?」
未央 「平岡君の事考えただけで、秘密の花園が熱くてしょうがないの。」
秘密の花園が熱い?
あみ 「じゃ、花園が熱くて眠れないって事?」
未央 「うん。恥ずかしながら、まさにその通り。」
あみ 「じゃ、冷やせば?」
未央 「こんな所で、どーやって冷やすんだよ。 あみ、馬鹿じゃないの!?」
私が馬鹿?
冗談も休み休み言いなよ。
私は、未央より頭いいから。
絶対にいいから。(私の方が頭いいって、クラスでもっぱらの噂だよ。)
女の花園が熱いのは、夜でしょ?
って事は、家のベッドの中だから冷やせんじゃん?
私はさ、今すぐ冷やせなんて言ってないじゃん?
未央は、もっと言葉の意味を良く考える力をつけるべきだよ。
他人を馬鹿にするのではなく、
自分の馬鹿を治す努力をするべきなんだよ。
あみ 「まさか、今熱いの?」
未央 「うん、今ちょっと平岡君の殿様を思い出したら急に熱くなっちゃったの。」
ちょっとあなた、馬鹿じゃないの?
馬鹿はやっぱり未央の方じゃんよ。
平岡君の事考えると花園が熱くなるって知ってるのに、
何で事もあろうに、学校で平岡君の事考えるの?
つーか、同じクラスだから、見えんじゃん。
考えなくても、そこにいつもいるじゃん。
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