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あみの秘密日記
水城あみ

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2006年04月27日(木)
姉のブログ。




イマキヨさんの事を考え狂いながら、ネットサーフィンをしていると、

姉・理子のブログを発見したのです。





ちっこい字がいっぱい書いてあるのですよ。

少しの隙間もないのです。

つめ過ぎにも程があるよ。

全く読む気がしないったらないじゃないのよ。





しかし、せっかく姉のブログを見つけたのですから、

少しは見ないといけないのです。

それが姉妹ってもんですよ。















   何これ!?










食べ過ぎてゲリしてお風呂の中で、んこ漏らしたの私だって書いてある。

自分のくせに、私に罪を擦り付けてやがる。





プロフィールを見ると、身長5cmごまかしてやがる。

私が中一の時、姉を抜かして今じゃ10cm以上私の方が高いのに

妹より高いと自慢してやがる。





日記の内容は、ほとんど私の悪口。

妹は、激バカとか食いしん坊だとか書いてある。









ふざけんなっつーの。

私は、バカじゃないし食いしん坊じゃないよ。

だって、生まれてから一人だけにしか 言われた事ないんだよ。(ここポイント)

信じてもらえないこの歯がゆさったらないじゃないのよ。




だってさ、日記のコメント欄にさ、こんな事が書いてあったんだもん。

「妹はどんだけデブなの?」」とか「解るなぁ〜理子ちゃんの気持ち。」とか

「理子は頭イイのに妹はバカなんだね、でも頑張って!」とか

「妹は本格的にバカで笑えます。」とか書いてあったんだもん。





違うんだよ!違うんだよ!違うんだよ!

って言っても、誰にも届かない。






私はさ、

秘密の日記を書いてるからさ、

知り合いにはさ、

バレないけどさ、

 



姉・理子はさ、

私と違ってさ、知ってる人も見てるぢゃん。







私はさ、

姉・理子の知り合いなんてさ、

まるっきり知らないけどさ、

もしかしたらいつかどこかで偶然ばったりさ、

会う可能性も無きにしもあらずぢゃん?







その時はさ、

私、笑い者ぢゃんね?





そんな時はさ、

ひとりひとりにさ、

あの日記の内容は、逆なんですよ。

お風呂の中で、んこ漏らしたのは、

実は、私じゃなくて理子なんだと説明してやりたい心でいっぱいだけどさ、

誰が信じてくれると思う?






てかさ、

話す前にさ、

その日記を読んだかどうかまず聞くべきぢゃん?

それから、説明の段階に入る訳ぢゃん?











だり〜よねぇ〜〜!!!




つーかさ、













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 今年一番会いたいイマキヨさん。







だけど突然、こんなに来てもらっちゃってもさ。

びっくりしちゃってさ。

何のおかまいもできないけどさ。




2006年04月25日(火)
たぶんタブー。




窓の外は雨が降っていた。

突然、お日様が出てきてびっくりしたかと思いきや、

今度は急に曇ったりまた晴れたりして超・ムカつく空模様。

4月にしては全くくだらないお天気だった。









亜矢 「昨日の変態男の顔って、こんな感じ?」

あみ 「違うよ、もっと目がこんなだったよ。」

鈴香 「そんでもって、口はこんなんでさ。」




沙保 「そんでもって、ここにホクロがあったよね。」

あみ 「そうそうそんでさ、ここら辺にもホクロがあってさ。」

鈴香 「そうそうそんでさ、ここのホクロには2本毛が生えたよね。」



沙保 「何かこの男、ホクロだらけだね。」

あみ 「マジきもいよ。」

亜矢 「まさに超・くだらない顔だよ。」



















あみ 「昨日会った、変態男だよ。」


室井 「あれ?この顔あれ?」






あみ 「どーしたの?知ってる人?」

室井 「何の確証もないけど似・て・い・る。」




















あみ 「誰に似てるの?。」

沙保 「まさか、室井さんちの隣の住人とか?」

亜矢 「まさか、室井さんちの裏に住んでいる 怪しい占い師とか?」







室井 「この変態に、どんな事されたの?」

あみ 「銀色のシールをいっぱい持っててさ、
     そのシールを、おパンツに貼って見せろって言うんだよ。」

鈴香 「私には、直に貼れって言うんだよ。直だよ直。」

亜矢 「ニヤニヤしてさ、超・気持ち悪かったよ。
    何たって、顔中ホクロだらけなんだよ。」

あみ 「それでさ、鼻の頭のホクロから2本毛が生えてんの。」






























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マジ?

どーしょうもなく、沈黙。




2006年04月22日(土)
月夜でドキッ!



外はもうすっかり夜の色をしていた。

街灯に 明かりがともっていた。

私は、あしばやに家へと向かう。




だが途中、コンビニで雑誌を立ち読みしていると、

あのゲロスが 入って来たじゃないですか。

しかも 物凄く慌てふためいている様子。

何やら、探しているようにもみえる。






そして、私に気付くと 私の方へ走って来るじゃないですか。

何か言いたげな顔で、走って来るじゃないですか。





もしかしたら、私を殴ぐる気?

でも私、ゲロスに何かした?

何かした?何かした?何かした?






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とっても身軽っつーかぁ。

何も持っていないっつーかぁ。

手ぶらだったよ。





でも、何で道?


記憶をたどってもたどっても いまいちアイマイつーか。

徹底的に うろたえちゃってます。





2006年04月20日(木)
室井さんの秘密。




朝、教室の片隅で室井さんが、こんな事を言うのです。




室井 「あみ、トイレ行こうよ。」

あみ 「えっ!?何で?」





室井 「私さ、おしっこが溜まってるんだよ。」

あみ 「ひとりでいけないの?」

室井 「うん。だから一緒に行こうよ。」








いやだなぁ〜!!!

いやだと言ったら室井さんなんて言うだろ?








だけどさ、

室井さんの言い方おかしくねぇ?




「トイレ行こうよ。」じゃなくて、

こう言うべきだよ。








「お忙しいところ 申し訳ございませんが、

私、大変尿が溜まっておりまして 直ちにトイレへ行きたいのですが、

なにぶん、一人で行くには いささか寂しゅうございます。

まだお友達でもないあみ様に、このようなお願いはずうずうしいかと

思いますが、どうかご一緒にトイレに行っては いただけませんでしょうか?」






これが、正解です。













室井 「ねぇ、このトイレ鍵が壊れてるみたいだよ。」

あみ 「じゃ、こっちに入ったら?」




室井 「ダメ!もう漏れちゃうよ、あみさ 外から押さえてて?」












ジヨ〜〜ジヨ〜〜ジヨ〜〜



ジヨ〜〜ジヨ〜〜〜!!!!




ジヨ〜〜ジヨ〜〜ジヨ〜〜



ジヨ〜〜ジヨ〜〜〜!!!!





















どーしたの?

室井さんが笑い狂っている。

今年一番、笑い狂っている。











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2006年04月17日(月)
優しい嘘。




今日の鈴香は、元気がないのです。

何かに、悩み苦しんでる様子。




あみ 「元気ないけど、どーかしたの?」

鈴香 「昨日、髪を切ったらさ、激・エロカッコイイ女になっちゃってさ、
     マジ・最悪なんだけど。」



















どこがどこがどこが?

一体どこの部分が?

てか誰が?





あみ 「エロ嫌いなの?」

鈴香 「うん、私は深キョンのようなキューティ系を目指してたのにさ、
     これじゃ倖田來未みたいぢゃん、どう思う?」




















どう思うって、急に問いかけられても困るんですけど、

どっから見ても、倖田來未には見えないよ。

かといって、深キョンなんて恐ろしい程似てないしさぁ。







亜矢 「あのさ、そんなに気にする事ないよ。
     倖田來未みたいに、エロカッコイイ女と言うよりも激可愛いよ。」

鈴香 「じゃ、誰に似てる?」

亜矢 「えっ!?}








あら?

激可愛いなんて嘘付くから、答えられないじゃない。

嘘はダメですよ嘘は。






嘘を付くと、更に嘘を付かなければいけなくなるから、

取り返しのつかない事になってしまうんですよ。




沙保 「南海キャンディーズのしずちゃんを美人にした感じ?
     あるいは、宇多田ヒカルをちょいブスにした感じ?」















              この人を美人にした感じ。







         この人をちょいブスにした感じ。








まさに、その通り!!

さすが沙保、頭イイよ。

だって、悪く言ってないもん。






鈴香 「しずちゃんを美人にした感じは認めるよ、
     だけど宇多田ヒカルを ブスにした感じとは何よ。
     まるで私が、ブスみたいぢゃんよ。」

沙保 「じゃ、堂本剛を女にした感じ。」






鈴香 「もっと解り安く、私を傷つけない人を言ってよ。」

沙保 「じゃ、めんどくさいから松島奈々子。」














          こんな感じの松島奈々子。







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いくらなんでも そこまで大嘘は付けないよ。




2006年04月14日(金)
取り扱い注意の男子。




気付いたら、私の隣の席は片岡智也と言う男子がいたのです。

いかにも遊び人風。

ナンパ系のソフトでカルイタッチの男子。

超・私の苦手なタイプ。





片岡 「あのさ、どこの中学?」




ちょっと聞きました?

どこの中学?ですってよ。

失礼じゃないですか?

もう私は、高校生ですよ。

いくらなんでも、ここに中学生がいる訳ないじゃないですか。






あみ 「私、高校生なんですけど。」

片岡 「どこの中学から来たのか聞いたんだよ。」





おや?

この男子は、とことんバカですか?

私は中学から来たんじゃなくて、自分の家から来たんですよ。

何を言ってやがる このバカチンが!!





あみ 「自分の家から来たのに決まってんぢゃん。」

片岡 「あっそっか、じゃどこの中学を卒業したの?って言えばイイ?」







言えばイイ?ってあんた、最初からそー言うべきだよ。






あみ 「○○中学だけど。」

片岡 「マジ? じゃ、小泉拓哉って知ってる?」




あみ 「知ってるけど。」

片岡 「マジ? アイツ俺のダチなんだぜ。」















片岡 「俺さ、サッカーの試合で良く○○中学へ行ってたんだぜ。」


















片岡 「俺、高校もサッカー部に入部したんだけど、
     水城さ、サッカー部のマネージャーやらね?」







あみ 「やらない。」

片岡 「今、募集してんだよやらね?」







あみ 「聞こえなかったの?やらないよ。」

片岡 「何で?」





あみ 「興味ないもん。」

片岡 「楽しいぜ。」





あみ 「そりゃ片岡君は楽しいだろうけど、私は、楽しくないもん。」

片岡 「何言ってんだよ、絶対に楽しいって約束するよ。」









マジ・うざい。

うざいにも程があるってもんじゃないよ。

マネージャーなんて、いやに決まってるじゃないですか。





だって、アレとか特にアレとかしなくちゃいけないしさ、

何たって、男子のアレとか見ちゃったり、アレをする時のアレの

ニオイも臭くって我慢できないもん。

だから絶対に、やだよ。







あみ 「やっぱ、やめとく。」

片岡 「そこを何とかお願いします。」




あみ 「何で私なの?他にもたくさんいるじゃない。」

片岡 「他のヤツじゃダメなんだよ、水城じゃなくちゃダメなんだよ!!!」










あらそーなの?

私じゃなくちゃダメなの?

そこまでお願いされちゃ〜もう断る理由なんて何処にも無いじゃないのよ。







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恐ろしい程気合の入った 仕返しするかもよ。

だって、いささか ムカついちゃったんだもん。




2006年04月12日(水)
限界に挑戦する女。




受験で運を使い果たしてしまったのだろうか、

大澤君と同じクラスになれなかった。

だが、二階堂君と同じクラスになってしまったのは何故なんだ。







そんな私は、いつの間にか土屋沙保の他に、

萩原亜矢と村上鈴香とも友達になっていた。






亜矢 「ねぇ、二階堂君ってカッコよくない?」

鈴香 「超・カッコイイ!!」

沙保 「そぉ? 別に普通ぢゃん。」

あみ 「沙保、彼氏いるの?」





沙保 「いない。」

亜矢 「うそ!?」




沙保 「ホント。」

亜矢 「欲しいでしょ?」




沙保 「別に。」

鈴香 「もったいなくない?沙保キレイなんだから、
     その気になれば、スグできるぢゃん。」

沙保 「別に、どーでもいいよ。」









超・カッコイイ!!!!

こんな台詞、長い間聞いたことが無かったよ。

彼氏欲しい!!!とか抱かれてぇ〜!!!とか犯してぇ〜!!!

なんて、良く聞いた事あったけど。






「別に、どーでもいいよ。」なんて

超・カッコイイ!!!!!!





だけど、そんな沙保の様子がどうもおかしい。

おかしいのにも程がある。

顔から、汗みたいなのが 出ちゃってんもん。

何か我慢してるみたい。







あみ 「どーしたの?身体の調子が悪いんじゃないの?汗でてるよ。」

沙保 「ちょっとあみ、トイレ付き合ってよ!?」








やだ、やっぱり調子悪かったの?

どーしちゃったの?

お腹が痛いの?

もしかしたら、妊娠?

それとも、流産?

まさか、もう生まれるの?

心配だなぁ。。。。





沙保 「あのさ、今から小出しに屁をちぎって出すから、何回したか
     屁数を数えてよ?」






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この女の頭の中は、屁しか無い模様。




2006年04月11日(火)
美人なのに。




彼女の名前は、土屋沙保。

身長160cm、体重45kg。

美人で頭が 良さそうな優等生タイプ。

誰に似ているかと言うと、松本莉緒。








              この人が松本莉緒。






超・可愛い。

こんな女子と友達になりたかったの。

だって、今までに出会った事のないタイプなんだもん。

沙保の席は、私のスグ前。







そんな沙保が、私に話しかけてきたのです。





沙保 「ねぇ、今日 屁でた?」












はい!?

あなた今、何て言ったの?
















屁って、あの屁の事ですか?






あみ 「してないよ。」

沙保 「マジ?朝から一発もしてないの?」





あみ 「うん、まさかあんたしたの?」

沙保 「うん、今朝は、連続5発したよ。
     だけど、お母さんには どーしても勝てないんだぁ。」






あみ 「お母さんは、連続何発したの?」

沙保 「連続 7、5 発。」











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ばかばかばかばか!!!!!親子して何てばかなんだよ!!!!

やっと、美人と友達になれたと思ったのに、

これじゃ、中学の友達と全く変わんないぢゃん。




2006年04月10日(月)
大物デブとの出会い。後編




冷たい汗が流れるのを感じた。





大物デブの名前は、日野あかね 15歳。

広末涼子とゴリラを足して、ドラム缶でかけた感じ。

むしろドラム缶だけでイイ感じ。






そんな日野さんとは、クラスが違うので、

当然、教室も違うんですよ。

だから何の接点も共通点もないので、友達になったりしないのです。

てか、生きる世界が違いますから。




食べる物が違う。

飲む水が違う。

吸う空気が違う。

親が違う。






だから、あり得ません。







そんな日野さんが、廊下でひと目もはばからず 馬鹿笑いしてるじゃないですか。

手を叩きまくって、笑いじゃくってるじゃないですか。

全く止まらない模様。

一体何が面白くって、笑ってるのか解らない。

だって、他の人は笑ってないんだもん。








あら?



まさか、私を見て笑ってるの?

なになになに?

何がそんなにおかしいの?




私、どっか変なの?








ちょっと ムカついたので、セレブ的な手話でバカと言ってやった。

するとどーでしょう。






日野さんが、私の方へ走ってくるじゃないですか。

ちょっとふざけただけなのに、本気で走って来るじゃないですか。





日野 「ねぇ、名前なんて言うの?」

あみ 「水城あみだけど。」

日野 「私は、日野あかねって言うの、間違ってもあかちゃんなんて
     ふざけた呼び方しないでね。 ねぇ、友達になろうよ!?」




















やだよ。

反抗的にやだよ。

何で私があなたと、友達にならなければいけないの?






あみ 「あれ、もうこんな時間!?早く教室に戻らなくっちゃ、じゃぁね。」




















はい!?

イマ、アナタ、ナント、イッタデスカ?





私の事、あみと言ったのか?

呼び捨てか?





どー考えたって、おかしくねぇ?

私はまだ、あなたの要求を承諾してないぢゃん。

承諾してないのにも程があるぢゃん。

だってまだ、ハンコ押してないもん。

だから、この契約は成立してないよ。







あみ 「急ぐから、じゃまたね。」

日野 「私、逃がさないから。」







あみ 「どゆ事?」


























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単なる、知らない人ですから。




2006年04月09日(日)
鼻毛を見つめて。




電車の中で、私の前に立っている男性は一体何者なのか、

ずっと考え苦しんでいたのです。




何で苦しんでいたのかと言うと、

この男性は、自分の鼻毛が束で外側に突き出ている事に対して

どう考えているのかと言う事。

何故、カットしないのか、あるいは何故抜かないのか、

もしかしたら、束になって突き出ている事に、気付いていないのかと言う事。





しかも、腕毛がモジャモジャ、指毛まで生えてやがる。








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私はこの男性を、見た事あるんだか、どーなんだかよく解らないけど、

確かに見た事がある男性。




あまりにも気持ち悪かったので、3分おきに観察する事にしたのです。

するとこの男性は、私に観察されている事に気付いたのか、ただ暇だったのか

よく解らないけど、束になっている鼻毛を指で抜く行動にでたのです。





凄くないですか?

チャレンジャーにも程がないですか?

もしかしたら、冗談かなと思ったけど、

冗談な訳ないのですよ。

そんなハズないですよ 大人ですから。








だけど束と言う事は、

1本2本の騒ぎじゃないんですよ。

4本5本が束になっている世界ですから。

それを、いっぺんに抜こうとしているんですから、

そりゃいくらこの私だって慌てるじゃないですか。

こんな所で、そんな大それた事をしでかしちゃうなんて 思ってもいなかったので、

心の準備がまだ、できてなかったんですよ。






だけどそんな事思ってる場合じゃないですよ。

この男性は、もう始めようとしちゃってるんですから。

誰も止めやしませんから。

しょうがないので、私はこの男性を静かに見守る事にしたのです。












ビリッ!!!!!









抜けたみたい。

一束の鼻毛が抜けたみたい。
























男性の鼻の穴から、血が垂れてきたよ。






全く止まらない模様。

目が白目になってる模様。

気絶するのは、時間の問題の模様。




2006年04月07日(金)
激しくイタイ恋人たち。




駅で豆子を見かけたのです。

豆子の隣には、

おじさんなんだかどーだかよく解んないよーなおじさんがひとりたたずんでいた。






おや?

もしかしたら、おじさんなんかじゃない?

もっと若いの?

大学生?大学院生?家庭教師の彼氏?





この人、まさか豆子の殿様?

いつもわざわざ原宿まで行って、コンドーさんを買ってる先生ですか?

そんでもって、何回も繰り返し破っちゃって 大騒ぎしてる先生ですか?






な、何なんだよ、

キモイじゃないか。

基本的に、キモイじゃないか。






まだ大学生だと言うのに、もうハゲちゃってるよ。

なのに、口の周りには 無精ひげが生えてやがる。




さっきから誰かに似てると 思いだし狂っていたら。。。






思い出したよ。

イマキヨさん、みたいだよ。











               この人がイマキヨさん。

   




心を傷つけてしまったら、増えちゃいそうじゃないですか。

今年一番、増えちゃいそう。
















             こんな風に今年一番増えちゃうの。





そんな豆子とイマキヨさんの近くへ行ってみたのです。




豆子 「先生、今度いつ会えるの?」

先生 「メールするよ。」





豆子 「いや!今スグ約束してくれなくちゃいや!!」 プイッ。

先生 「わがまま言うなよ、僕も辛いんだ。」




豆子 「いつも、そー言うのね? 私は待ってるだけなの?」

先生 「待ってて欲しい。」












根本的にキモイ。

何ぬかしやがる。

その顔で 恥ずかしくない?

後ろで聞いてて ムカついちゃって困っちゃったよ。






しかし、長くない?

もう20分は、立ち話しちゃってるじゃないのよ。

私、疲れちゃったよ。

もうそろそろ、別れたらどーですか?

またどーせ、明日会うんだからさ。

早くしてよ。









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2006年04月06日(木)
大物デブとの出会い。前編。




頭の上は、柔らかい日差しが いっぱいあふれていた。

今日は、入学式。






そう

それは、校長先生の話を 上の空で聞いている時だった。

かすかなそして、不確かな予感に胸が波立のを感じながら

私は、斜め前を見たのです。








奈々がいる。

激しく嫌な予感が横切る。






あのデカイ肩の肉は、絶対私が知っている松岡奈々。

背中からボッコリはみだしている肉とか、椅子から大幅にはみ出している

尻のデカさ具合は、まさしく松岡奈々に決まってる。






この事を誰かに 知らしめたくて しょうがない私は、

興奮と動揺とときめきを隠しつつ 視線を美華子に向けたのです。




美華子は、もうちゃっかりイケメンとなんかイイ事しちゃってるし、

たね子も同じく、イケメンとクネクネへんな事してんもん。








何しでかしてくれてんの、あんた達??

あれ、見てごらんよ。

奈々が、いるんだってばよ!!





私は、心の中でそう叫んだけど、美華子たちには聞こえないみたい。

まだまだ、エスパー・あみになるには厳しいよ。






私は、奈々から目をはなさなかった。

今年一番、はなさなかった。






























何だろう!?

この胸の締め付けられるような気分。

自分の胸の小さな変調の理由をつきとめようとしていると、

奈々がこっちを見た。








うろたえた。






だってさ、奈々じゃないんだもん。





顔が違う。

癖が違う。

ホクロが違う。

何たって、毛の生え方が違ってたよ。








まぁ〜何つーの? 

後姿がよく似ている別人って言うんですか?

よく考えたら、あり得ないデブって言うんですか?

更によく考えたら、奈々がいる訳ないのですよ、高校が違うんですから。

何を勘違いしてやがる私ってばよ。









こんな事を心の中で、

考え乱れ狂っていると、入学式が勝手に終っていたのです。











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静かにしてください。

あの大物デブが、こっちを見てるじゃないですか。

もし、話しかけられたら あなた達はどー責任を取ってくださるおつもりですか?





心にかすかな胸騒ぎ。





じりじりと、あの大物デブが私に近づいて来る。














                       つづく。





2006年04月04日(火)
高校デビュー。




奈々から突然、電話がきたのです。



奈々 「私、高校デビューするから。」

あみ 「ふ〜ん。」




奈々 「なに?驚かないの?」

あみ 「何で?」



奈々 「だって高校デビューだよ高校デビュー!?」

あみ 「それがどーしたの?」




奈々 「だって、私、変わっちゃうんだよ?」

あみ 「どんな風に?」




奈々 「どんな風になんて突然、突っ込まれても困るけどさぁ。」

あみ 「なに、困っちゃってんの?」





奈々 「とにかく、高校デビューするからよろしくね。」

あみ 「はいはい。」





またかよ。

だいたい奈々は、高校デビューの意味を知ってるのかって話だよ。

自分を変えたい気持ちは、解るよ。

大物のデブなんだから。






だけど、大変だよ。

どんくらい、努力できるのかって話だもん。

どんだけ、死ぬ覚悟ができてんのかって話じゃないですか。







奈々 「また、痩せちゃおっかなぁ〜なんて思っちゃってんの私。」

あみ 「またってさ、何時代の何月何日何曜日の何時何分に痩せてたんだよ?」




奈々 「う〜んと、1年前の今頃。」

あみ 「あの時は、下痢して一時的に体重が減っただけで、スグ3kg太ったぢゃんよ。」




奈々 「そーだっけ?だけど今度は、頑張るよ。」

あみ 「止めた方がいいよ、無理しない方がいいよ。」




奈々 「やだよ、努力もしないで諦めるのはよくないと思うもん。」 クッチャクッチャ。

あみ 「あれ?何か音がするけど、奈々何か食べてる?」



奈々 「食べてるよ。」











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あみ 「何処に売ってんの?」

奈々 「普通の肉屋さん。」







あみ 「いつから、ダイエットしてるの?」

奈々 「昨日から。」








あみ 「昨日からどのくらい痩せたの?」

奈々 「今のところ、3kg太った。」









あみ 「その肉、今日は食べない方がいいよ。」

奈々 「えぇ〜やだよ、だって痩せたいもん。」









あみ 「だって、太っちゃてんぢゃん。」

奈々 「最初は、太るけど食べ続ける事によって段々と痩せるんだってよ。」










あみ 「誰がそんな事言ってんの?」

奈々 「肉屋のおじさん。」










やっぱりね。

騙されちゃってんもんよ。

このままだと、奈々が危ないよ。

何とかしてあげないと、ダメなんです。










あみ 「痩せたいなら、まず肉は止めた方がいいよ、上戸彩とベッキーが言ってたよ。」

奈々 「何で知ってんの?」










あみ 「この前、はなまるで言ってたよ。」

奈々 「今日から食べるの止めた。残りの肉あみ食べる?」









あみ 「何の肉?」

奈々 「ぞうときりんのひき肉。」


















2006年04月03日(月)
着信なし。




何度も覚えのある不思議な感覚に身を委ねた瞬間。

遠くに神様の声を聞いたような気がした。








神様 「もうそろそろメルアド変えちゃいなよ。」







神様にこう言われちゃ〜変えない訳にも、いかないじゃないじゃないのよ。






だから、変えちゃった。

まぁ〜何つーんですか?

やっぱ私も、もうスグで高校生ですから、

何でも、新しくしたかったつーんですか?





しかし、変えて10分もしないうちに、亀子から電話がきたんです。






亀子 「あみ先輩、メルアド変えたんですか?」

あみ 「変えてないよ。」






亀子 「変えてないんですか?メールできないんですけど。」

あみ 「そーなの?へんだね、じゃもう一度チャレンジしてみてね。」






テヘッ。

もう亀子からメールは来ない。

これから私は自由。

今日はなんて、お日様が眩しいの?





だけど、電話番号は知ってるんだっけ。

心にかすかな胸騒ぎ。





亀子 「あみ先輩、やっぱりメールできませんよ?」

あみ 「そーお?おかしいね、他の人はできるのになぁ〜。」







亀子 「あみ先輩、ホントは変えたんじゃないですか?」

あみ 「変えてないよ。」

亀子 「じゃあみ先輩、私にメールしてみてくださいよ。」







馬鹿言ってんじゃありませんよ。

そんな事したら、メルアド変えたのバレちゃうぢゃん。

私は、そこまで馬鹿じゃないですから。

何たって毎日、レーズン食べてますから。






いくら電話してきたって、無駄ですよ。

のらりくらりと逃げる計画を実行中ですから。

だから、教えません絶対に。






そんな私は、ふと窓の外を見たのです。























亀子がいつの間にか瞬間移動しちゃってんも〜ん。

最初どっから電話してきたか知らないけど、

確かに今、家の前で突っ立っちゃってんも〜ん。






気が動転するじゃないですか。

激しく嫌な気持ちになるじゃないですか。






あみ 「亀子今、どこにいるの?」

亀子 「あみ先輩の家の前です。」





あみ 「何してんの?」

亀子 「あみ先輩の携帯電話、見せてもらおうと思って。」




あみ 「何で?」

亀子 「確かめたい事があるので。」





あみ 「何を確かめるの?」

亀子 「ちゃんと、メールができるのかどーなのか。」 ヒックヒック。






なに、家の前で泣いてくれてんの?

ホント勘弁して欲しいよ。

もう私は、中学を卒業したんだから、私と亀子の共通点なんて

何も無いじゃないのよ。

だから、関係無いぢゃんよ。





あみ 「亀子、きっといつかメールできると思うから、泣かないで?」

亀子 「あみ先輩、メールできますよ。」  










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2006年04月02日(日)
高校生になれないカモ。




そんなある朝。

私は、重大な事に気付いたのでした。




高校の宿題がまだ全部終ってないよ。

終っていないのにも程があるよ。

正確に言うと、難しくって解らない。

もっと正確に言うと、まだ習っていない気がする。




そこで私は、友達に宿題をちゃっかり写させてもらおうと考えたのです。



あみ  「美華子、宿題やった?」

美華子 「まだ、やってないよ。」


あみ  「たね子、宿題やった?」

たね子 「まだ全然、やってないよ。」





何でやってないの?

もうスグで、入学式ぢゃんよ。

何やってんだって話じゃないですか。

マジ・気が重いよ。





こーなったら、大澤君に教えてもらうしかない。

だけど、馬鹿だと思われたら 生きていけない。

きっと、嫌われてしまう。

だから、二階堂君に聞いてみたのです。





あみ  「二階堂君、宿題やった?」

二階堂 「やったよ。」



























二階堂君の事、見直したよ。

もう高校の宿題をやっちゃったなんて、なんて大物なの!?

教えてもらうと言うよりも、

ちゃっかりと写したい気持ちで いっぱいなんですけど。






写させてと言ったら、二階堂君は何て言うだろ?

『あれ?水城って馬鹿だったんだ。』とか

『えぇ〜!!やだよ。』とか言われるかもしれない。

だから、ちょっと遠回しにこう言ってみた。






あみ  「宿題無くしちゃったから、問題写させてくれない?」

二階堂 「何だって!?探したのか?」




あみ  「うん、探し狂ってみたけど、みつからないの。だから貸して?」

二階堂 「じゃ、俺が探してやるよ。」








はい?

馬鹿を言ってんじゃありませんよ。

そんな事させっかよ。

死んでもさせっかよ。




二階堂君は、大人しく宿題を見せてくれさえすればいいんですよ。

余計な考えをもっちゃダメですよ。





あみ  「悪いからいいよ。」

二階堂 「俺に遠慮は、いらねぇ〜よ。俺に任せろよ、必ず探してやるから。」



あみ  「だけど、ウチ広いし 大変だからいいよ。」

二階堂 「何よ、俺に遠慮してんの?大丈夫だって俺こう見えても探し名人なんだぜ。」





いつから探し名人になったんだよ?

知らなかったよ。

それよか、早く宿題を見せてくださいよ。







あみ  「ねぇ、明日デートしようよ。」

二階堂 「なに、いいの?」







あみ  「うん、その代わり必ず宿題持って来てよ?
      二階堂君は来なくてもいいから、宿題は絶対に持って来てよ?」

二階堂 「えっ!?」





あみ  「だから、宿題は命がけで持って来てよって事。
      絶対絶対ぜぇ〜たいに、忘れないで持って来てよ?」

二階堂 「おぉー!解ったよ、じゃ明日な!!」









疲れた。

マジ・疲れた。

だけどこれだけ石橋を叩きまくったのですから、二階堂君は明日 必ず宿題を持って来るハズ。














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失神。








あら?

立てない。