夕焼けの見えるはずの 公園のベンチで、
大澤君は、少し照れくさそうに微笑んだ。
あみ 「なに?」
大澤 「俺は何でこんなに水城の事が、好きなんだろう?」
あみ 「私が、可愛い女だからでしょ?」
大澤 「じゃ何で水城は、俺の事が好きなの?」
あみ 「そりゃ大澤君がカッコイイからに決まってるぢゃん。 それと、頭がイイし 何たって優しいから。」
大澤 「でも、そんなヤツ他にもたくさんいるぢゃん。」
あみ 「いないよ、大澤君だけだよ。」
大澤 「二階堂はどぉ?」
あみ 「何よ、いつも二階堂君の事ばかり言うの? 私は、大澤君だけが 好きだって言ってるぢゃん。」
大澤 「そうだな。」
なに、この淋しげな顔。
私を見つめる せつなげな瞳。
何か言いたげな 口元。
愛してるって言いたいの?
それともやりたいの?
いいよ。大澤君。
私、心の準備は万端よ。
準備万端にも程があるくらい万端よ。
あみ 「大澤君、私を抱きしめてもいいよ。」
大澤 「いいの?」
あみ 「うん、ギュッてして。」
ギュッ!!!
うぉぉぉ〜〜!!!
何がいいのか悪いのか 解らないこの気持ちは何だろう。
この胸騒ぎは一体全体何だろう。
幸せな気持ちと 何か得体の知れない不幸な気持ちのコラボレーション。
大澤君に、抱きしめられていると言うのに、
何かとんでもない事が起こりそうな、いやな予感がしてしょうがないよ。
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