まだ、夏休みの宿題が、終わっていない私は、
近所のスーパーへ、買い物に行ったんです。
正確に言うと、プリンを買いに 行ったんです。
もっと、正確に言うと 牛乳プリンを
買いに、行ったんです。
牛乳プリンを 買って、すぐ帰ろうと思った 私の足元に、
水色の紙が、落ちていたんです。
私は、自然にその水色の紙を、拾いました。
驚いた事に、その水色の紙は、紙は、紙だけど
ただの水色の紙じゃなかったんです。
The 抽選券 !!
三千円以上 買わないと 貰えないという
世にも素晴らしい 抽選券だったのです。
ごく普通の中学生の ごく普通の女の子の私は、
ごく普通に その抽選券を 握り絞めました。
The きょと〜〜ん!!
すっげぇ〜〜 行列!!!!
呆然と立ち尽くしていると、私の心の天使が、こんな事を ぬかすんです。
心の天使 「だりぃ〜から、帰ろうよ。 どーせ 拾ったんぢゃんよ。はずれに、決まってるよ。 早く帰って、牛乳プリン 食べて、宿題やんなよ。」
だよね。
拾ったんだもんね。
最初から、なかったと思えば いいんだもんね。(でも、あるけど。)
それにまだ、宿題もあるしね。
すると、もうひとりの 私の心の悪魔が、こう叫びじゃくるのです。
心の悪魔 「何 弱気な事 言ってんの? せっかく、拾ったんぢゃん。 チャンスぢゃん。
宿題なんて、いつだって出来るぢゃんよ。 だけど、この抽選は、今日で終わりだよ。 もうこんなチャンス二度とこないかもだよ。
何たって、一等は、パソコンぢゃんよ。 欲しいんでしょ? 当たるかもよ。」
そして、20分後。
ポケットティッシュ1個と、キャンディ2個を、
係りの人から、貰っている私がいた。
ふふふ。。。。
後悔なんて、してない。
もちろん、泣かない。
ただ、目の前は 楽しかった日々が、
走馬灯のように、ぐるぐる回りじゃくっているだけ。
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