何度も覚えのある不思議な感覚に身を委ねた瞬間。
遠くに神様の声を聞いたような気がした。
神様 「もうそろそろメルアド変えちゃいなよ。」
神様にこう言われちゃ〜変えない訳にも、いかないじゃないじゃないのよ。
だから、変えちゃった。
まぁ〜何つーんですか?
やっぱ私も、もうスグで高校生ですから、
何でも、新しくしたかったつーんですか?
しかし、変えて10分もしないうちに、亀子から電話がきたんです。
亀子 「あみ先輩、メルアド変えたんですか?」
あみ 「変えてないよ。」
亀子 「変えてないんですか?メールできないんですけど。」
あみ 「そーなの?へんだね、じゃもう一度チャレンジしてみてね。」
テヘッ。
もう亀子からメールは来ない。
これから私は自由。
今日はなんて、お日様が眩しいの?
だけど、電話番号は知ってるんだっけ。
心にかすかな胸騒ぎ。
亀子 「あみ先輩、やっぱりメールできませんよ?」
あみ 「そーお?おかしいね、他の人はできるのになぁ〜。」
亀子 「あみ先輩、ホントは変えたんじゃないですか?」
あみ 「変えてないよ。」
亀子 「じゃあみ先輩、私にメールしてみてくださいよ。」
馬鹿言ってんじゃありませんよ。
そんな事したら、メルアド変えたのバレちゃうぢゃん。
私は、そこまで馬鹿じゃないですから。
何たって毎日、レーズン食べてますから。
いくら電話してきたって、無駄ですよ。
のらりくらりと逃げる計画を実行中ですから。
だから、教えません絶対に。
そんな私は、ふと窓の外を見たのです。
亀子がいつの間にか瞬間移動しちゃってんも〜ん。
最初どっから電話してきたか知らないけど、
確かに今、家の前で突っ立っちゃってんも〜ん。
気が動転するじゃないですか。
激しく嫌な気持ちになるじゃないですか。
あみ 「亀子今、どこにいるの?」
亀子 「あみ先輩の家の前です。」
あみ 「何してんの?」
亀子 「あみ先輩の携帯電話、見せてもらおうと思って。」
あみ 「何で?」
亀子 「確かめたい事があるので。」
あみ 「何を確かめるの?」
亀子 「ちゃんと、メールができるのかどーなのか。」 ヒックヒック。
なに、家の前で泣いてくれてんの?
ホント勘弁して欲しいよ。
もう私は、中学を卒業したんだから、私と亀子の共通点なんて
何も無いじゃないのよ。
だから、関係無いぢゃんよ。
あみ 「亀子、きっといつかメールできると思うから、泣かないで?」
亀子 「あみ先輩、メールできますよ。」
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