意外と私の特技は、書道だったりするのです。
普通に、7段ですから。
まさに計画通りの7段ですから。
そんな私は、毎週のように書道教室へ通っているのです。
書道教室は、
ほとんど、佃煮にしたいくらいガキンチョの集まりなのです。
高校生なんていやしない。
大学生なんて、マジ・いやしませんよ。
ましてや、山ぴーとか仁君なんている訳ないのですよ。
ホント、つまんない。
しかし、今日女子高校生っぽい女子が来たのです。
何と、習いたいと言っているのですよ。
名前は、和音ちゃん。
嬉しいじゃないですか。
ちょっと勇気を出して、話しかけてみようかな。
お友達になっちゃうチャンス。
悩み事など相談し合えるお友達になりたい。
たまには、お茶を飲みながらお互いの学校の話なんか出来たら最高。
同じ書道が好きな者同志、きっと話も弾むハズ。
あみ 「初めまして、ヨロシク。」
和音 「はぁ。。。」
あみ 「4月から高校生?」
和音 「はぁ。。。」
あみ 「どこの高校?」
和音 「はぁ。。。」
何この人?
はぁしか言わないけど、はぁしか日本語を知らないの?
もしかしたら、外人?
それとも、はにかみやさん?
どっち?
でも、慣れれば平気?
ちょっと、人見知りしちゃってんの?
そうと解れば、簡単簡単簡単。
この私にお任せください。
あみ 「ねぇ、好きな芸能人いる?」
和音 「うん。」
聞きました?
はぁからうん。にグレードアップしましたよ。
和音ちゃんが、うん。と言ってくれましたよ。
もうちょっとじゃないですか。
この調子で、もっともっと和音ちゃんに近づいて
仲良しになっちゃいましょうよ。
あみ 「誰が好きなの?」
和音 「内弁士ごくう。」
はい?
内弁士ごくう?
誰それ?
知らないんだけど。
今年一番、知らないんだけど。
だけど、知らないと言ったら、きっと和音ちゃんはがっかりするハズ。
ここまでの私の努力が、コッパミジンぢゃんね。
そーはさせやしないぞそーはさせやしないぞそーはさせやしないぞ。
あみ 「内弁士ごくうって、カッコイイよね。」
和音 「知ってるの?」
あみ 「知ってるよ、有名だもん。」
和音 「知ってる人に会ったの初めてだよ。」
あみ 「何で?」
和音 「だって私、知らないから。」
あみ 「知らないのに好きなの?」
和音 「かなちゃんが好きだから。」
あみ 「かなちゃんって友達?」
和音 「ううん、知らない人。」
あみ 「どゆ事?」
和音 「かなちゃんが好きな人は、私も好きなの。」
あみ 「かなちゃんの事、好きなの?」
和音 「まぁねぇ。」
かなちゃんの事知らないのに、かなちゃんが好きってどゆ事?
解った!!
和音ちゃんは、バカ者なのかも。
そうと解れば、簡単簡単簡単。
もう、聞くのは止めた。
めんどくさいから、止めた。
超・苦手なタイプ。
きっと、和音ちゃんは、理沙以上で奈々未満のバカ者に違いない。
そー考えると、もうどうでもいい感じ。
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