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あみの秘密日記
水城あみ

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2006年02月17日(金)
悪魔とエイリアン。




突然背後から、女の声がした。

驚いて振り返ると、汗だくの亀子が、

肩を震わせて立っていた。





あみ 「どーしたの?」

亀子 「あみ先輩、酷いじゃないですか。」 はぁはぁ。





あみ 「何が?」 キョトン。

亀子 「何で虫子なんかに、杉浦先輩を紹介したんですか?」 はぁはぁ。





あみ 「虫子に頼まれたからだけど、いけなかったの?」

亀子 「杉浦先輩は、お金持ちじゃないですか。」 はぁはぁ。






それがどーしたの?

お金持ちの 何処が悪いの?

亀子はもう声も出ず、ずっと肩を震わせて足もとに

涙の粒を落としている。






亀子が泣いてる。

あの気の強い亀子が泣いてる。

初めて見たよ、亀子の泣き顔。





なんか、笑いたい気持ちでいっぱいになってきたよ。

だって、亀子の泣き顔は、、面白いったらないじゃないのよ。

鼻を真っ赤にして、微妙に小鼻をヒクヒク動かしているんだもん。

こんなに、みっともない泣き顔、初めて見たよ。

あぁ〜思いっきり、笑いてぇ〜〜!!!

今年一番、笑いてぇ〜〜!!!!!







あみ 「あれ?亀子、泣いてんの?」 フッ。

亀子 「あみ先輩、今、笑いませんでしたか?」

あみ 「笑ってないよ。」






マズイ。

マズ過ぎる。

今年一番、マズ過ぎる。






私ってば、すぐに顔に出てしまうタイプだから

気を付けなければいけないぞ!!! キリッ。






あみ 「なんなら、亀子にもイイ男、紹介してあげようか?」

亀子 「今のところ、間に合ってます。」





あら、まぁ〜驚いた。

亀子のくせに今、彼氏がいるのかぁ〜。

じゃ、幸せぢゃんよ。

何で、泣いているの?






亀子 「虫子には、もっと貧乏人を紹介して欲しかったですよ。」 ズビッ。





あら、まぁ〜驚いた。

親友の不幸は蜜の味ってヤツ?

ホント、亀子らしくって、ちょっと愛しいよ。







あみ 「だって、虫子が杉浦君を紹介して欲しいって言うから、
     紹介しただけだよ。」







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亀子 「矛盾してるじゃないですか。」







亀子は、どーかしちゃったみたいですよ。

たかが、虫子に杉浦君を紹介しただけなのに、

何か私が、悪者になってませんか。





こんなささいな事がきっかけで、他人に恨まれたり、

全然関係ない人が、事件に巻き込まれたりするんですよ。

ホント、気を付けないといけない世の中なんです。





あみ 「亀子は、虫子を応援してあげないの?
     親友なのに、冷たいね。」

亀子 「虫子は、私の親友なんかじゃないですよ。」





あみ 「そーなの?だっていつも一緒にいるじゃない。」

亀子 「他に誰もいないから、一緒にいただけですよ、
     でももう虫子の顔なんて見たくないし。」




あみ 「虫子は、亀子に何かしたの?」

亀子 「虫子は、男の顔とか性格なんてどーでもいいんですよ、
     家とか土地とか財産で決めるんですよ。

     杉浦先輩の事も全部調べたんです。
     それで、私に勝ったってぬかしたんですよ、あのブスが。」







まぁまぁ、そんなに熱くなってはいけませんよ。

虫子は、財産目当てで杉浦君に近づき、

「杉浦君の方が、亀子の彼氏よりお金持ちだから亀子に勝った。」と

自分よりブスな虫子に言われた事に腹が立ってしょうがない

と言う物語なんでしょうけど。







全くその辺は、心配しなくていいですから。

お金持ちは、杉浦君じゃなくて杉浦君のご両親ですから。




しかも、杉浦君は虫子と付き合ったりしませんから。

その証拠に、杉浦君が 断ってきたんですよ。

「虫子と付き合いたくない。」とはっきり言ってましたから。

杉浦君にだって、選ぶ権利はあるんですよ。






そんな事より、

ど〜〜すっかなぁ〜〜!!!

虫子の事 すっかり忘れてたよ。

杉浦君が断ってきた事、まだ虫子に言ってないも〜ん!!