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■ ICO+遥か3PSP版プレイ日記9
藤原です、こんばんわ。
宮部みゆきさんが書いたゲームのノベライズ、ICOを読みました。 ゲーム史上でものっすごい名作と言われてた作品で、激アツなファンもいまだに多いICOという作品を小説化したものです。
私はゲーム発売当時は知らなかったのですが、その後ゲームの二次創作サイトなんぞを開いたりして、いろんなサイトを見て回るうちにICOのバナーを貼ってるサイトさんを見つけ、知りました。 やっぱり5年くらい前の話だ。
買おうか迷って買わなかった作品だけど、公式サイトで音楽聞いて概要見るだけでも、ものすごい印象値が高いです。 印象的なんです。
この手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。
ゲームでどういう描かれ方だったのかわかりませんが、小説は小説としてすごく楽しめました。 泣いた!
これは大人が楽しめるファンタジーだね。 一見、正義の味方がお姫様を救い出す物語だけど、ちょっと読むと違うとわかる。 主人公のイコは正義感や使命感がないわけじゃないけど、霧の城に閉じ込められたヨルダを見た瞬間「助けよう」と思ったのはそういうんじゃなく、本能とか呪いとかに近いと思う。 ヨルダも一応お姫様だけど、その存在自体が最後の最後まですごくあいまいで、生きてるのか死んでるのか、そもそも何なのか、すごく不思議な存在だ。
お話自体も、何か不思議な感じ。 あまりこういう印象を持つ文章ってない。 ヨルダを助けたいけど、誰から助ければいいのか、どうすればいいのか、そもそも助けるってどういうことだ、とイコが悩むのと同じように悩みながら読んでました。
終わり方はやっぱりゲームのノベライズですから。 ゲームにはクリアというものがあるわけで。 クリアの状態は、小説にしたらハッピーでないわけがないよな。
でもあのあと二人はどうするんだろ…。 村にヨルダ連れ帰って暮らすのか?? どうもあの村はあまり好きになれないので、二人でどっか別の地で…ってのは難しいか。 二人ともまだ幼すぎる。
でもあの村はなぁ。 石にされちゃったトトを見て「あなたがトトを呼ばれたのですね…おお神よ…!」みたいなことを言っちゃう村長さんとかちょっとイヤ。 絶対、めでたしめでたしで終わってくれない。 イコは英雄として祀り上げられ、何かある度どーにかしろという目線で見られそうで窮屈になりそう。 ヨルダは正体かくすわけにもいかず女王の娘だと言ったら、暮らし難そう。 何かあるたび女王の呪いでは…ざわ…ざわざわ…といじめられそう。 誰も二人のことを知らない場所で穏やかにいてほしいです。
まぁ、ニコ動で見るおとめ妖怪ざくろ的に言うと、黒い影が今週の俺らってとこかな。
さて遥か3プレイ日記。 譲です。譲。
もう、泣かずにはいられない…! また弁慶さんがかっこいいんだ。 全エピソードの中で弁慶さんがいちばんかっこいいのってここじゃないだろうかって思うくらいカッコイイ。
譲の亡骸から離れようとしない望美を無理やりひきはがして、「僕のことを恨んでくれていい」「憎んでもかまいません」と。 早く埋葬しないと平家に怨霊にされてしまうから、と。
将臣もかっこいいんだ…。 譲ルートは、周りの人に感謝したくなる。
しかしあのセリフを聞いた時はテンション上がったな。
「これではまるで拷問だ!!!!」 「春も夏も秋も冬も、ずっとあなたの姿を目で追っていた」
ワイコー。 (※業界用語ふうに言ってマイルドさを出そうとしたが、怖いものは怖い)
あーーーーーーーーーっはっはっはっはっは!!!!!
ヒー!ヒィィィー!!!!!
…とか言ったら人でなしと言われますか。(笑)
譲エンド迎えて何だけど、この人は幸せの絶頂とかよりプチ不幸の方がキャラが生かせる、まさに不幸キャラだと思う。 譲は精一杯のつもり、しかし望美は全く気づかない、そして周りが「譲マジかわいそう」というぬるい目線で見ている、とゆー図式が非常に正しいように思う。
あ、あと望美の料理下手が発覚するイベントがすごく好きです。 正しい選択肢を選ぶと見られないんだけど、ちょと別の選ぶと見られる裏イベント。
譲くんを元気づけるために料理作ろう!と出した料理に譲が涙を流さんばかりに大感動、しかし一口食べて一瞬顔が引きつる。(笑) おいしくなかったかな?と聞くと「いぃぃえええええ!!!そんな失礼なこと思うわけないじゃないですか!!!!」と大否定。けなげ…。(笑) そして「おいしいリゾットですね」「…ピラフのつもりだったんだけど」。 もう、だから譲はこういうプチ不幸がいいんだって。(笑)
次は敦盛さんの十六夜エンド。 何か条件細かくて少し手間取った。 5章・福原事変はもう飽きたな。 いきなり後白河が出てきて「うつりゆく…」と歌を詠み始めるスタート、もう飽きた。
敦盛ルートだとどうしてこう、望美が男前なんだろうな。 清盛と対峙した時も「恨むなら神子である私を恨みなさい」ときっぱり言うし。 ラスト、怨霊である私は消えるべきだ…!とごちゃごちゃ言う敦盛さんに、「あなたを必ず幸せにしますから、一緒にいましょう」とか言うし。
確実に敦盛の方が、乙女要素がたんまり入ってる。 確実に望美の方が、(攻略対象男性キャラに求める)男前要素がたんまり入ってる。
そんな二人、お幸せに。
次は譲、十六夜。 どういう話だったかすっかり忘れてたけど、途中で見る鈴の音と白龍の声が聞こえるイベントで、ああ、そうだった、と思い出してきた。 強い力が欲しい、皆を守れる強い力が…! 望美、それは危険思考…!!! 二次元でも三次元でも、そうやって強い力を求めて手にした人の結末は散々なことになってます。
こんなエンディングだったよなと思いだしてきたのに、実際あのエンディングを迎えたらやっぱり泣いてしまった…。
遥かの八葉抄でもこういうエンディングがあった気がする。 生贄になって龍神を顕現させて世界を救うみたいな?
これを、譲ルートで持ってくるってのがうまいよな。 他の誰よりこれは譲だろと思う。
世界なんてーーーーーーーーーーっ!! そんなもの、どうだっていい! あなたと引きかえにできるものなんて、ない!!!
そうして望美を失ったあとの譲の姿って、まんま、絆の関エンドを迎える途中で譲を失った望美と同じなんだよ…!!!!
あなたが守った世界はこんなにも美しい、でもここにあなたはいない、みたいなセリフに泣きそうになった。 譲にとっては望美こそが世界そのものなのであります。
いざその身を捧げるってなった時、初めて白龍が神さまに見えたな。 このひとは(人じゃないけど)本来、人にこんな形で干渉する存在じゃない、ただそこにあるんだよっていう…自然現象みたいな存在なんだなって思えたな。
なまじっか、ムキムキな体でオッキーの声でしゃべるから生々しく映るけど、あれちゃんと神さまやってんだな。
エンディングテーマ後の止め絵でようやく譲が辿りつけたんで、まぁよかったです。 なんで?どーして??これからどーなっちゃうの??と思ったけど。 でも恋愛エンドとしてはいいんだと思う。
そしてふと弁慶さんのことも考えた。 自分がぶったぎった龍脈、まぁそのあと清盛の呪詛だのなんだのあったにしろ、その代償が望美だったってなった時、その結末を弁慶さん一度も想像しなかったのかな。 したよね。絶対したよ。 譲だって「龍神の神子がその身を捧げる」ってのを書物で読んで、その後の神子がどうなったかまでは書いてなかったって言ってたもんね。 書物に残ってるものを弁慶さんが知らないはずない。
…弁慶ルートでこの生贄エピソードがなくてよかったと思う。 弁慶さんは死にたがりだから、なんとか望美を犠牲にせずにまた自分ひとり死のうとする、間違いなく。
龍神に身を捧げるってなったとしても「君をひとりにはしませんよ」とか言って一緒に生贄になりそうだ。
あいつ世界が大変なことになってる時はとことん精神的にドMな。 旅の途中での平和な一幕や、世界が平和になったその後の二次創作では、やたらドSのくせにな。 そんな弁慶さんが好きだ。
次はそんな弁慶さんの十六夜エンドやります。
2010年11月28日(日)
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